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今回紹介いたしますのはこちら。

「タマロワ ~100%金目当て 資産35億のイケメンを巡る訳アリ女達の玉の輿バトルロワイヤル~」第3巻 原作・山口ミコト先生 漫画・まりお先生 

講談社さんのイブニングKCより刊行です。


さて、大資産家のイケメンの妻の座を巡り、6人の女性が競い合うゲームに参加することになった優奈。
ですがこの「タマロワ」、参加者がそれぞれひとつ提示したルールに抵触しない、あるいは抵触したことがばれない限り何をやっても許されてしまう驚くべきゲームでした。
このゲーム最初の脱落者を決めるランキングバトルは、期日の日に資産家イケメン……セレブリティのつけたランキングで最下位だったものが脱落する、というシンプルなもの。
様々な策略が張り巡らされる中で、優奈は最下位にランク付けされてしまっていて……?




ランキングバトル最後の日。
最下位の優奈は、この日のうちに逆転をするほかありません。
勝利の鍵は、現在四位の熊崎の存在。
そもそも優奈が最下位になってしまっているのは、熊崎が監視の目のない場面で、ルール上禁止されている暴力を使って実際にはないことを他の参加者に証言させたため。
ですが暴力を使ったことがわかり切っていても、証拠がなければそれを訴えることもできないわけです。
優奈からすればとにかくなんとかして熊崎が恫喝したと言う事実を認めさせなければならないわけですが……
期限最後の日、もう日も暮れかけてしまっています。
本当に怖いのは腕力自慢の不良ではなく、キレたガリ勉だ。
そう言っていた優奈、当然今日何らかのアクションを起こすと思っていた熊崎は、拍子抜けすらしているようです。
……が、日の暮れたころにそのアクションは行われました。
優奈からの手紙が、現在5位の弓月を介して熊崎に渡されたのです。

「私はお前の重大な秘密を知っている」。
そんな内容の手紙、普通に考えれば罠としか考えられないでしょう。
ですが熊崎も脛に疵ある身、もしかしたら……と言う不安要素がないわけではありません。
それになによりも、人気のないところで優奈が何をしてこようとも、絶対に返り討ちにできると言う自信が熊崎にはあるわけで。
熊崎はそれほど警戒もせず、指定の場所……人気のない山奥へと向かうのでした。

指定の場所にたどり着くなり、優奈は熊崎の背後の物陰から襲い掛かってきます。
何かと思えば不意打ちか、自分に当たるはずがない。
そんなことを言いながら熊崎は、難なく優奈の不意打ちをかわしていくのです……が。
熊崎がかわすことも優奈は想定済み。
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小さな落とし穴が掘ってありまして、熊崎はその落とし穴に足を取られてしまいました!
バランスを崩した今なら優奈の攻撃でも当たる……!!
優奈は渾身の一撃を放つ、のですが、熊崎はそれでもにやりと笑います。
すぐに体勢を立て直し、素早く優奈の攻撃を回避しがてら足払い。
あっさりと形勢を逆転してしまうのです!
大の字になった優奈を見下ろしながら、小馬鹿にしたような表情とともに語り掛ける熊崎。
夕方まで何をやってたかと思えば、こんな人気のない場所で一人寂しく穴を掘ってたなんて。
本当に、無駄な努力ご苦労さま。
そこで優奈は、最後の抵抗とばかりに熊崎に怒鳴りつけました。
この卑怯者、あんたはあの子を暴力で脅して嘘を言わせたんでしょ!
そんな汚い手を使って、恥ずかしいと思わないわけ!?
……どんなことを言ってもここは何でもありのタマロワの真っ最中。
熊崎は優なの腹にどっかりと腰を下ろして勝ち誇ったように言いました。
それ証拠あんの?てかあんたも今私に暴力振るったんだけど。
優奈はそんな熊崎の言葉尻を捕えます。
あんたも、ということはやっぱりあんたは弓月に暴力を振るったのね。
弓月は何も話してくれなかった、あんなに怯えて、相当ひどいことをしたんでしょう!
探偵ものなんかによくある、不用意な言葉を指摘して相手の犯罪を暴く方法。
まんまとそれを食らった熊崎ですが、これもはっきり言いまして、記録などをしていなければ意味がありません。
熊崎は、いやらしい、邪悪な笑いを浮かべながら言うのです!
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正解!私があの女を痛めつけて嘘をつかせたわ!
こうやって、激痛が走るツボを強く押して、押して!押して!!
完全に弱らせた後に、セレブリティに嫌がらせをして、あんたの師事でやったと言うよう私が命令したわ。
激痛のツボを押す、実演を交えつつ全てを明かす熊崎。
全ての真相がわかったとして、それを優奈が言いふらしてもセレブリティは聞く耳を持たないでしょうし、そもそも優奈もいなくなってしまう。
施設内ではないこの場所に、優奈の持つ最大の強みである「監視カメラの映像を見ることができる」ルールも使えないでしょう。
さらにこんな人気のない山奥に連れ込んでしまえば、この会話をたまたま聞いてしまう誰かがいることも望めません、
あんたの負けだよガリ勉ちゃん。
舌を出し、改めて勝ち誇る熊崎……なのですが、そこで優奈は一転して余裕を取り戻し、こんなことを言い始めたのです。
この状況ならさぞや気持ちよくしゃべれたでしょう。
いじめをやる奴らってそうよね、人のいない所なら安全かと思って自らべらべらと。
自分が上だと言いたくてたまらないんでしょ?バカだから。
熊崎瑠華、あんたはここにカメラはないと言ったわね。
でも残念ながら、カメラはある。
ねえ、みんなちゃんと撮れた?
……優奈の台詞が終わると同時に、
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物陰から数名のいかにもチャラそうな男たちが現れ、バッチリっすよお姉さん、と携帯で動画を殺令していたことを示唆するのでした!!
……ここはタマロワのために、外の人間が入れないはずのプライベートビーチの筈。
なぜこんなところに外部の人間が!?
驚くしかない熊崎ですが、もちろんこれは優奈の策略。
わざわざ山奥を指定したのは、このためだったのです。
ここはタマロワプライベートビーチの「端」。
優奈は男たちを、そのすぐ外に待機させ、今までの様子を動画に撮らせていたのです!!
アンタみたいな空っぽ人間は、いつだって自分の価値を確かめずにはいられない。
私の手のひらの上で勝ち誇って満足した?
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このおバカさん。
今度こそ、勝利の笑みを浮かべる優奈……!
男たちは数名いて、そのそれぞれの携帯で動画を撮っています。
この状況、熊崎にとっては絶体絶命……の、筈なのですが……!?



というわけで、プライベートビーチランキングバトルがクライマックスを迎える今巻。
優奈の唯一にして最大の強みである監視カメラ操作が使えないこの戦いは、絶対的に不利かと思われていました。
ですが流石は「元ガリ勉」、予想外の戦術で一気に状況を覆して見せたのです。
これで一挙に大逆転……となれば話は早いのですが、相手もこのゲームに勝ち残ろうと必死なわけで。
熊崎が素直に諦めるはずもなく、思いがけない抵抗を試みまして……
さらにその後、物語は二転三転!!
予想外の展開が連続し、ゲームは思いもしなかった様相を呈し始め……?

このランキングバトルがどんな結果になり、参加者の心情にどんな変化が起きても、このゲームのギャラリーとして楽しんでいる者達には関係がありません。
容赦なく続行となるこのゲームですが、次のゲームはさらにとんでもないものになっているようです。
セレブリティと参加者たちが男女の関係を結ぶことに……!?
そんなとんでもないゲームですが、本当にするわけではないようです。
本当にするわけではないのですが、それでもまだ未経験の優奈にとっては所劇的すぎるゲームになるようで……!?

いくつかの事実が示唆され、ゲーム自体の毛色も変わっていく第3巻。
どす黒い思惑の交差や徐々に全容が明かされていく闇の真相とともに、エロスなサービスシーンも忘れない本作の今後が一層楽しみですね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!