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今回紹介いたしますのはこちら。

「狂蝕人種」第3巻 室井まさね先生 

竹書房さんのバンブーコミックスより刊行です。


さて、藤見の怪物と化してしまうウィルスが蔓延してしまったボルカ島。
日本人旅行者グループの風戸達は、なんとか島から脱出しようとするものの、島は軍が封鎖。
それでも島から逃げようとしたのですが、仲間たちにも感染者が出てしまい……



軍は島のどこかに潜んでいるはずの怪物を探しています。
ヘリで空中から島中を見て回るのですが、一向にその姿が見えません。
あれほど大きい標的が何故見つからないのか、と焦る軍は、周囲の建物の中にも調査の手を広げることにしました。
それでもなかなか見つからない怪物。
閉鎖区域を半径400メートルに広げて対応しようとするものの、実行部隊を率いるファブロ中尉は難色を示します。
この島には3個中隊しかいないから人手が足りない、兵士を使い捨てにしないでくれ。
……指令を出す上官からすれば厄介な人物かもしれないファブロ中尉。
ですが部下に対する思いやり深い人物であることはこのやり取りだけでもわかると言うもの。
本土に増援を頼み、増援が到着するまでは捜索をやめ、封鎖区域の防衛を優先させるのでした。

……ですが捜索はもう少し続けるべきだったかもしれません。
兵隊たちが撤収していく様を見ながら、歯磨きをしていた一般家庭のおじさん。
窓の外を見ていた彼は、背後の便器の中から奇妙なものがはい出ていたことに気付くことができませんでした。
怪物は静かに触手を伸ばし、おじさんのすぐ背後まで近づくと、素早く触手を伸ばしてへその中へと潜り込みます!!
そしておじさんの体液、内蔵、眼球に至るまでアッと言う間に吸い尽くしてしまったではありませんか!!
残ったのは、骨と皮だけになってしまったおじさんの惨たらしい死体だけ。
兵隊たちに気付かれることなく、怪物は蠢くのです……!

何組かのカップルが遊ぶプール。
スタイルの良い美女が、プールであおむけになって漂っていました。
目をつむって気持ちよさそうにしていた彼女ですが……
突然、水中に引きずり込まれてしまいます!!
満足に悲鳴も上げられないまま水中に沈んでいった彼女を、回りのリゾート客たちはおどろき、彼女が沈んでいった水面を呆然と見つめています。
……が、その直後、彼女は彼氏に抱きかかえられた状態で浮上してきました。
どうやら彼氏がふざけて彼女を水の中に引っ張り込んだだけのようです。
カップルの他愛ないじゃれ合い……の筈だったのですが、気が付けば兵隊たちがプールサイドから二人に銃を突き付けているではありませんか!
予想もつかなかった光景に、固まってしまうカップル。
なのですが、兵隊たちはすぐ無線で間違いだったと連絡し、立ち去って行くのでした。
……その後カップルはこんな話をし始めます。
やはりテロがあったと言う話は本当だったのか。
船が爆h月するのを見た人がいて、港の封鎖もそのせいだって。
そんな噂話をするものの、カップルにとってはどこか他人事。
このまま封鎖が解かれなかったら、結婚してここに住もうか、などと男がおどけるのです。
しかし彼女から返事は帰ってきません。
振り返ると……彼女は水中に沈んでいました。
さっきの仕返しか、と笑いながら男が水の中から彼女を引きあげました。
引きあげられたのは……彼女の右腕だけでしたが。
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彼女は水中で、いつの間にか姿を現していた怪物に食い殺されていたのです!!
そして怪物はそのままプールから陸に上がり、人々を襲い始めました!!
兵隊たちはすぐ出て行って攻撃を始めますが、相手は不死身の怪物。
なすすべなく食い殺されていってしまうのでした。

そこは封鎖区域の外。
一体怪物はどこから現れたのでしょうか。
……どうやら怪物は、下水道を伝って様々な場所に移動しているようなのです。
下水道を伝い、密かに得物を捕食し続ける。
恐ろしい怪物に対抗するため、封鎖を解いて全員がプールの下へ向かうのですが、辿り着いた時には怪物の姿はありません。
周囲を警戒しながら探す兵隊たちだったのですが……一人がグレーチングの上に立った瞬間、。細く伸びた触手が素早く巻き付き、兵士を引きずり込もうとしたのです!!
無理やりグレーチング越しに引きずり込もうとしているため、兵士の体は触手で裂けて行ってしまい……!!
他の兵士がすかさず兵仕ごと触手を燃やそうとするのですが、兵士の背負っていた燃料タンクに着火。
爆発し、触手はちぎれてしまうのでした。

そのまま下水道に逃げて行った怪物。
兵隊は中に入って怪物を追いかけて行きます。
二班に分かれて挟み撃ちを仕掛け……怪物がいる地点に差し掛かる兵士。
ですが反応があるところには怪物はいない……と思ったその瞬間でした!!
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上に空いていた穴から、怪物が襲い掛かってきたのは!!
一人の兵士が頭をバックリと咥えられてしまいましたが、残りの兵士はすぐ怪物に向かって攻撃を仕掛けようと構えました!!
……ところがなんということでしょう。
怪物は、噛みついた兵士を食い散らかすこともせず、
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兵士の燃料タンクを兵隊側に向けているではありませんか!!
……燃料タンクを盾にしている……!!
この怪物……知性がある……!?

人間性を失って狂暴化しているにもかかわらず、知性は有している。
そして怪物に噛みつかれて生き残れば、同じ怪物になる。
……もうこの怪物の感染を食い止める術はないかもしれません。
もう時間の問題でしょう。
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この島全土に爆発的な感染拡大……パンデミックが襲う、のは。


というわけで、さらに怪物の恐ろしさが拡がっていく今巻。
軍ですらも太刀打ちできない怪物が蠢く島から、風戸達は脱出できるのでしょうか。
しかも敵は怪物だけではありません。
軍は噛みつかれたものであろうとそれ以外の形で負傷したものであろうとも、少しでも疑わしいと思ったものは校則。
発症したものは実験台に、しなかったものは口封じに殺す……と言う、あまりにも非情な対処を行っているのです!!
風戸達は怪物の対処だけでなく、軍もやり過ごさなければなりません。
さらに現地の住民の協力なくしては脱出する手段も手に入らないでしょう。
あまりにも危険で困難なこの脱出、成功する手段はあるのでしょうか!?

そしてその風戸達からすると敵となる軍側も安穏としてはいられなさそうです。
現場に出ている兵士たちは次々と殺されていますし、カヤの外だと思っていた技術屋組の方でも奇妙な出来事が……!?
着々とその勢力を広めていく怪物たちを前に、人類はどう立ち向かうのか!?
今後も見逃せない展開が続いて行きそうです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!