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今回紹介いたしますのはこちら。

「ブラック・ジョーク」第10巻 田口雅之先生 協力・小池倫太郎先生 

秋田書店さんのヤングチャンピオン・コミックスより刊行です。



さて、実に6年ぶりの刊行となった本作の最新刊。
クローン人間の少女、イドゥンを救うため、巨大な敵にオールスターで挑む吉良達。
ですが敵はあまりにも巨大すぎる「国家」。
圧倒的なへ武装力、圧倒的な兵力を前に、吉良たちは実質6人での戦いを挑むこととなっていて……!?



イドゥンを奪って行った「EDEN」に逆襲し、彼女を取り戻す。
その決戦の前にささやかなパーティーを開いたランオーバー。
一丸となってEDENに乗り込む……と思われた、その直前でした。
ランオーバーの表情が、明らかに苛立ちを浮かべたのは。
彼は吉良にこう尋ねます。
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詰まるところ、コンパーニョ(同志)吉良潔。
お前はこの戦いから降りると言っているのか?
吉良からすれば、ランオーバーに「同志」扱いされるほど入れ込んでいるつもりはないわけで、そこがまず引っかかるわけですが……もちろんそこに突っ込むことはできません。
吉良は精一杯の愛想笑いを浮かべながら、さんざん口ごもり、そしてなんとか答えるのです。
え、ああ、まぁ……その、まぁ、はい……そーゆーことになってしまいます……
期限を損なえば容赦なくその命を奪ってくる、そんなことも十分考えられるランオーバー。
その怒気のこもったまなざしに、内心恐ろしくて仕方のないきらなのですが、ここで意思を曲げることはできません。
やがてランオーバーは……ヴァ ファレェ レ ピッツェ!(ピザを作りに行く=勝手にしろ)と言い残し、吉良の前から去って行くのでした。

作戦はすでに始まっていました。
変装して中に潜り込んでいたあかりは、イドゥンに執刀する医師に薬をもって眠らせます。
そしてあかりは変装を脱ぎ捨てて、戦いの用意を整えながら、ランオーバーに作戦が十町に進んでいることを告げるのです。
それを聞いたランオーバーは、戦いに挑む面々とともに、士気を上げるための演説を始めました。
人生には困難な局面がある、勝利を得ることが難しい戦いがある。
多数派が眺める風景、少数派が思い煩う苦悩、正義ある場所も様々だ。
我々無法者が享受しうる正義はあるのだろうか、体勢側の規律に蔽い尽くされてゆくのだろうか。
だがな、だがだ!!
我々は思い知らせなければならない!!
我々無法者は、体勢側に起ち慢心している者どもに思い知らせてやらなければならない!
人生は一筋縄では行かないことを!
弱き者達へのまなざしを持たない不遜な奴らののど元へ、牙を突きたてに行くぞ!
その闘争こそが、我々無法者の矜持だ!!
一同はその言葉とともにグラスを掲げ、ワインを味わいます。
小玉はワインをボトルで飲み干すと……よーするに、大暴れができるってことだな!?と言って……
ランオーバーのセスナから飛び降りるのでした!!

小玉は身に着けていたウイングスーツで滑空!
そしてEDENの面々が集うビルの中にまっすぐ突っ込み、突入します!!
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飛び込んだそのフロアには、詳しい事情を良く知らない、おそらくただパーティーを楽しんでいる各所のセレブリティがいるだけでした。
彼らは直接的な敵ではない、と確信したのでしょう。
小玉は彼らにこう言うのです。
おめーらぜぇーいん家に帰れ。
荒事の始まりだ!!

そんな小玉の突貫とほぼ同時に、他のメンバーも動き始めます。
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あかりはマシンルームに潜入し、凄腕ハッカーのお子様ランチがハックを仕掛ける入り口を作りました。
彼が作業を終えるまでの時間はおよそ20分。
あかりはこの後、ハックしたマシンを通じての情報を小玉達に伝えながら、捕えられたイドゥンの奪還に向かうことになります。
が、もちろんここは敵の本拠地真っ只中なわけで、大人しく見逃してくれるはずもなく……?

そして屋上のヘリポートに、ハンググライダーでランオーバーが到着しています。
ヘリポートに尾は二人の警備員がいましたが、小玉の突入の報告を受けている間にランオーバーの着陸を許してしまったようです。
普通の侵入者なら、即座に射殺していたでしょう。
ですが現れたのは、車いすの男なのですから……さすがの彼らも戸惑いを隠せない様子。
それでもすぐ気を取り直して、そこの車いすの男、止まれ、何をしてるんだ、とランオーバーに警告をするのです。
ランオーバーはピタリと車いすを止め、振り向きながら語ります。
ノンインタラべニア(介入するな)。
お前たちは今この戦いで何が起こっているのか分かっていない。
だから介入するな、介入するならば……
頭に大きな穴が空くことになる!
その迫力に圧倒されかける警備員。
ですが相手は所詮車いすの男、と侮りもあったのでしょう。
一人の警備員が、もう一人の警備員の制止も聞かずに、すかさず銃を構えて発砲しました!!
ランオーバーは
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すさまじい動きであっさりとその銃弾を回避し、逆に反撃の銃弾を発射!
予告通り、発砲した男の頭に大穴をあけて見せるのでした……!!
残されたもう一人の警備員に、ランオーバーを止める勇気はもう残されていません。
その意思を確認すると、ランオーバーはいい心がけだ、命は大切にしないとな、と言いながら下の階へ続くエレベーターへと向かいます。
が、そのエレベーター入り口前で何やら止まってしまうのです。
しばらくたつとランオーバーは苛立ちながら警備員の方を振り返り……こう言うのです!!
おい、何をぼーっとしている!?
お前には体の不自由なものに対する思いやりというものはないのか!?
エレベータのボタンくらい押したらどうだ!?



と言うわけで、ランオーバーとEDENの最終決戦が開幕する今巻。
圧倒的な戦力差はあるものの、ランオーバーは無策で突撃するような愚か者ではありません。
一騎当千の実威力者が数名、それぞれの役割を完璧に遂行すれば、イドゥンを救出し、EDENにしかるべき報いを与えることができると確信しているのでしょう!!
三人の激闘というのも生易しい激闘が繰り広げられるのです!!

ランオーバー、あかり、児玉のそれぞれの戦いには、倒さなければならないライバルが登場します。
ランオーバーには同じようなハイテク兵装を備えた敵が。
あかりには彼女と同じように美しく強靭な肉体を持つ女性戦士が立ちはだかるのです!
運命の戦いは、どんな結末を迎えるのか?
彼らの戦いに注目せざるを得ません!!
小玉のライバルは次巻に登場するそうなのですが……
そこで気になってくるのは、吉良の動向でしょう。
早々と戦いからドロップアウトしたかに見える吉良ですが、当然彼が本当に何も考えずに逃げるはずがありません。
彼は表立った戦いから抜けて何をしているのか。
裏で彼にしかできない、対EDENの作戦を遂行しているか……あるいは、敵側について小玉の前に立ちはだかるのか、どちらかになるのではないでしょうか!!
……もちろんその両方、ということもあり得るのですが……!!
そしてこの作戦にまだ参加していない様子のジョニーとガンボードもこのままフェードアウトすることはないはずです。
最終巻となるらしい次巻第11巻で、彼らが物語にどう関与してくるのか?
激戦はどう決着するのか?
……最終巻はいつ出るのか!?(最近連載誌に頻繁に掲載されているので6年後ということはなさそうですが!)
迫る最終回に期待せざるを得ませんね!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!