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今回紹介いたしますのはこちら。

「こっくりマジョ裁判-mage game-」 原作・amphibian先生 作画・中山敦支先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


amphibian先生は、「レイジングループ」などを手掛けたことで知られているシナリオライターさんです。
20年より所属していたゲーム会社を退職し、フリーとして本格的に活躍を始めんとされております。

そんなamphibian先生と、「ねじまきカギュー」の中山先生がタッグを組んで描く本作。
ジャンルで言うといわゆるデスゲームモノになるようですが、この二人がタッグを組むからには当然当たり前のデスゲームモノの筈もなく……!?




結城マチが気が付くと、見慣れない場所に座っていました。
学校で生徒たちが使うようなタイプの机に、自分を含めて6人の少女がぐるりと囲むように座っている。
さらにそれぞれの左手の人差し指は、机の上に置かれている5円玉にくっついていて、離れない。
一体これはどこで、何事なのでしょうか?
6人全員が、突然ここにいることに気が付いた、という感じで、マチと同じように戸惑っていたり、妙に落ち着きながらも状況を把握しようとしていたりしているのですが……
その中の一人が、顔を歪ませて叫びながら一点を指さすのです!
そこにあったのは
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魔女のような恰好をして、首を吊った血塗れの女!!
そしてその女の横には、黒板が配置されていまして、そこにこう書いてあったのです。
「マジョ裁判ゲーム」。
南江晶子。
阿久根木映奈。
朱里静葉。
結城マチ。
舵谷ルティ。
小永優。
……マジョ裁判ゲームという文字の下に描かれているのは、どうやらここにいる6人の名前のようです。
マチはおもむろにケータイを取り出し、その黒板を撮影するのですが……
ケータイの画面には見たことの無いモヤのようなものが映っているばかり。
バグっている……?

一向に事情の呑み込めない一同は、とりあえずそれぞれ確認を始めます。
6人は下は中学生1年生から高校生3年生で、全員「ゲーム」から「GG」……「おつかれさま」をした直後にここに来ていた、ということがわかります。
そんなことからマチは、ゲーマー界隈でささやかれているある噂に思い当たります。
対戦終了後、「GG」とログアウトした後二度と姿を見せない現象……「GGG(ゲーム・アフター・グッドゲーム)」。
単なる引退だとかゲームに飽きただとか説明はいくらでもつくのですが、こんな話もあるのです。
その時に「死ぬようなゲーム」に誘われて帰ってこなかったのではないか、という……!!
とても信じられないような現象ですが、今の奇妙な状況と、ここに来るまでの経緯を考えると真実味が感じられてしまい……

とにかく今できることは、よくわからないなりにこのゲームに挑む、ことでしょう。
全員の指がどうしても5円玉から離れず、5円玉も机の上……と言うよりも、机に敷かれた紙の上から持ち上げることができず、スライドさせることしかできない……ということから考えると、ここで白と言われていることは間違いありません。
「コックリさん」です。
30年ほど前に流行ったこの遊び、当時は集団催眠的な効果か、噂によれば低級霊の仕業だとか……様々なトラブルの下となり、学校で禁止されたところもあったと言います。
そんなちょっと怖い気もする遊びですが、マチは一切の躊躇なく、「コックリさんコックリさん、ここはどこですか?」と尋ねたのです!!
びっくりする一同ですが、マチは早口で語り始めました。
「ゲーム」の名を冠してる以上、必要な情報はプレイを通して知れる作りになってるはず。
状況的に触れるところがこれしかないんだから、これを使ってルールを学べると考えるのが自然。
このまま何もせずに之タレジぬとか、消極的プレーへの罰とかないとも限らない。
情報がないと何もできない、情報手に入れた時点で引き返せないとかはクソゲーなんで、殺されても精神的勝利はゲットできるかな。
……シーンとなってしまいました。
自分がついついオタクにありがちなアレをしてしまったことに気が付き、恥ずかしくなってしまった町は顔を伏せるのですが……
そこで、朱里が突然街に声をかけてきたのです。
あのぅ、結城先輩……「ばくまじょ」さんですよね!?
…………マチは少し固まった後、あ、うん、と答えました。
すると突然マチの前に一枚のカードが現れ、机の上に開示されました。
そこにはこう書いてあります。
「わたしは悪名高いゲーマー配信者『ばくまじょ』だ」。
ばぐまじょというのは有名な配信者で、改造の様なチートは行わない代わりに、バグや裏技、下衆な戦法で勝ちまくるダーティーなプレイが売りな人物です。
大手のコミュニティやゲーム会社からは警戒されているのですが、新技の発掘能力やその確かなゲーム技術は本物で、なかなかの人気を誇っているとのこと。
先日も「ゲルモン」というソシャゲのガチャをバグらせて長期メンテにした、という話もあるのですが、それはデマで……とマチは否定するのです。

ばぐまじょの話はいったん置いておくとしまして、このゲームの話に戻りましょう。
突然現れたカードがなんらかの鍵になるのは間違いないでしょうが、コックリさんの方は何の反応もしませんでした。
そこで思い当たったのは、あの名前の羅列が、質問する順番なのではないか、という可能性です。
早速全員順番に「ここはどこですか?」と聞いていってみますと……阿久根木の順番で5円玉が動き始めました!
出された答えは
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わかんない。
…………なんじゃこりゃ!!と阿久根木はブチ切れるのでした!!

その後、順々に質問をしていく一同。
わかったのは、このゲームですべきことが「まじょをこくはつ」すること、マジョが「しるしをもつもの」、しるしは「かーどにある」ということ。
そこで一同が改めて自分の身の回りを調べてきますと、一同の衣服のポケットなどに、いつの間にか三枚のカードが入っていることに気が付きました。
そしてその三枚のカードに、それぞれに書かれているのは。
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誰も知らないはずの自分自身の秘密!!
書かれているのはそれだけ、「マジョの印」なる者はかかれていないようです。
とはいってもみんなその秘密を知られたくないわけで、秘密の描かれている面を見せることができないので照明はできませんが……
と思われたところで、朱里が動きました。
私のカードには魔女の印なんてない、だから告発されるいわれはない、後ろ暗いことはない!
そう言って、自らそのカードをさらし始めたのです!
「私は先月校内のある集まりで、衆人環視の中服を脱がされた」。
かなりショックな内容ではありますが、朱里はなぜか、置換とかよく合うし、気にしてないし、面倒だから黙ってただけだし、とよくわからない言葉を吐きながら、どんどんカードを開示していきます。
次のカードは、「私はそれから人に裸を見られたいと思うようになり、ネットで写真をさらしてお小遣いをもらっている」。
この程度普通だし、皆褒めてくれたし、ゲルモンのフレンドも増えたし、ガチャもいっぱい回せてウィンウィンだし!
楽しいですよ!体を褒めてもらうのもお金の力でゲームに勝つのも!
だって私ばくまじょさんみたくゲーム上手くないもん!
完全に頭に血が上ってしまっている朱里、そのまま他の人の生死も効かず、最後の一枚のカードも開きました。
そこに書いてあったのは何と……!!!
「私は同じクラブの増沢先輩が好きだ」という、なんだか普通の乙女らしい秘密でした。
そこにもマジョの印はありません。
ひとまず一同は安心するのですが……
突然、最後のカードに文字が浮かび上がるではありませんか!!
「顕示欲のマジョ ×」。
その文字が表示されたその直後でした。
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朱里の頭が、跡形もなくはじけ飛んだのは……




と言うわけで、満足にルールも説明されないまま幕を開け、そしていきなり犠牲者が出てしまった本作。
この後もこの意味も意図もわからないゲームは続いて行きます。
カードが三枚開かれると、死んでしまう。
そんな非情な「負け方」とでも言うルールだけがわかった中、一同は当然次なる展開を予測していくことになります。
ゲームの勝利条件……おそらくそれは、最後の一人になる事、でしょう。
コックリさんをうまく使い、それぞれの秘密を暴いていく。
ごく単純なゲームではありますが、なにせ命がかかるのですから真剣以上の気持ちで挑まなければいけません。
そうなるとどんなダーティな手段に出ても文句を言うことはできないでしょう。
死なないために、殺してでも秘密を暴く。
果たして誰がどのような手段に出て、誰の秘密を暴くのか?
その秘密とは何なのか?
全ての秘密が発かれた時に待っているのは、無惨な死しかないのか?
そんな無惨で無慈悲なゲーム、一体誰が何の目的で始めたのか……!?
中山先生の魂のこもった作画も相まって、まさに最初から最後まで見所満天の無いようになっているのです!!

全1巻でまとまった本作、一冊に収めるためになくなく削った要素の解説などもついて、大充実の内容となっております!!
衝撃の結末を迎える本作、楽しめることは町がなしですが……
どうやら売れ行き次第で続編もあり得る様子!!
本作が気になっている方、連載時に気に入られた方、そしてまだ読み足りない方、是非ともその手にお取りください!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!