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今回紹介いたしますのはこちら。

「チェンソーマン」第7巻 藤本タツキ先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、謎めいた美女、レゼとの淡い恋が終わってしまった前巻。
劇的な結末を迎えた小さな恋でしたが、この戦いもこれから起こるとんでもない出来事な始まりに過ぎなかったのです。



いつも見る、ポチタの出てくる悪夢。
その悪夢から呼び起こしてくれたのは、ニャーコでした。
ですがニャーコの力をもってしても、デンジの気持ちは浮かび上がってくることはありません。
低い低いテンションのまま、朝食の席に着くデンジ。
食卓にはコーヒーが並んでいたのですが、そのコーヒーを見るとまたレゼのことが思い起こされてしまい……またデンジの気持ちは落ち込んでいってしまうのです。
俺のハートはレゼに奪われちまった。
もう一生喜んだり悲しんだりできないのかもしれない。
デンジはそんなことを考えてしまうのです。

私しばらく忙しかったし、有給取って江の島行くの。
早川家も一緒に来ない?
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マキマのそんな誘いに、デンジはものすごい勢いで飛び跳ねて喜びました。
アキも勿論即答でOKを出すのですが、マキマを恐れているパワーは無表情。
そして、ワシはその日急用の会議があるのお、と嘘でスルーしようとするのですが、なにせまだマキマは日にちすら決めてないわけで、一瞬でその嘘は見破られてしまいます。
アキ達の都合に合わせるから休みの日を教えて、とマキマはどんどんと話を進めて行くのです。
マキマさんと旅行なんて夢見てえだ、生きてきて良かったことランキングベスト10に入るぜ!
先ほどまでのテンションのオチ具合はいずこへやら、デンジは一気に幸せ最高潮になるのでした。

……が、その直後のことでした。
早川家の入り口のドアが開け放たれ、黒服が大挙して押し寄せてきたのは!!
そして彼らはマキマの耳元で何かささやきます。
するとマキマは、不味い事になったね、と言いながらテレビの電源をつけました。
そこに映し出されていたのは、先日の街中での戦いを隠し撮りしていたらしい映像でした。
チェンソーマンと化したデンジが街中で大立ち回りする姿が、大々的に放送されていたのです!!
デンジやパワーは別になんてことないどころか、むしろテレビに映って嬉しいくらいの認識でしたが、もちろんそんな喜ぶべき状況ではありません。
報道がされたと言うことは、世界中にデンジが日本にいると言うことが知られてしまったと言う事。
デンジの様な悪魔でも魔人でもない存在はすごく貴重だから、各国からデンジを奪い取ろうと刺客がやってくるだろう、とマキマは言うのです。
これもおそらく、レゼを送り込んだソ連の思惑の一つでしょう。
ソ連もデンジのことは欲しいのでしょうが、とにかくマキマとデンジを離したい、と言うとことでしょう。
当のデンジはと言うと、江の島って島か?などとまだ旅行への思いを馳せていたのですが、マキマはそんなデンジにきっぱりと言うのです。
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デンジ君、旅行は延期。
これからしばらくはいろんな刺客がデンジ君を殺しに来る。
しばらくは自由がないと思ってね。

マキマは足早にどこかへ向かいながら、アキにも指示をしていきます。
語と語太が続いてるけど来年には銃の悪魔と戦うから、早川君も作戦に参加してもらう。
今回の件で死なないように。
銃の悪魔を殺すにはみんなの力が必要だからね。
そんなマキマの言葉を聞きながら、アキは少し前のことを思い出していました。
天使の悪魔と二人きりで食事をしながら、話をしていたのですが……
その内容はこんなものでした。
本当の意味で悪魔が死ぬことはない。
人がその名前に恐怖する限り、別の個体になって蘇る。
匡史蘇るのはこの世界にではなく、地獄にだけどね。
嘘かホントか、地獄で死んだ悪魔がこの世界に来るらしい。
特異課の悪魔連中に聞いても地獄のことを覚えている奴は誰もいなかった。
ただ、見ん謎獄で死ぬ直前に来た音羽覚えていたんだ。
不思議なことに、全員が同じ音を聞いている。
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……この間、チェンソー君のエンジンをふかしたんだ。
ブウンってね。
それと同じ音だったよ。

場所は変わって、アメリカ。
三人兄弟が、国から「人を狩る」仕事をすることになった、「ノコギリ男」を殺してアメリカに連れてくれば200万ドルもらえるらしい、と話し合っているのですが……
いかにも怖いもの知らずと言った感じの長男と次男とは違い、三男は及び腰です。
公安と警察に守られているところをさらわなければいけないし、彼らの存在が明るみに出てもアウト、と非常に難しい仕事のようで。
死ぬリスクがある、この仕事は断るべきだよ、と三男は言うのですが……
長男は返すのです。
俺たち兄弟は死なない。
俺が死ぬ瞬間を想像できるか?
この馬鹿(次男)が死ぬ瞬間は?
おまえ自身はどうだ?
銃の悪魔に家ごとぶっ壊されても俺たちは死ななかった。
父ちゃんと母ちゃんと婆ちゃんは死んだのにな。
悪魔に飲みこまれても、家火事になった時も、三人で食あたり起こした時も俺たちは死ななかった。
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だから俺たちは不死身だ。




と言うわけで、レゼ編がきっかけとなって、デンジ争奪戦が始まってしまう今巻。
この後、アメリカの他にもドイツや中国と言った様々な国の刺客たちが登場します。
アメリカの三兄弟も相当曲者な匂いのする刺客たちばかりで、さすがのデンジ達も苦戦は間違いないでしょう。
しかも一組一組が相手でも厄介であろうと言うのに、それらの刺客がほぼ一斉に襲い掛かってくるわけですから……!!
今までとは違う、迎え撃つ戦いとなるこのシリーズ、今までのシリーズに輪をかけて予想不可能な展開が連続!!
誰がいつ死んでしまってもおかしくはない本作ですが、このシリーズはさらにそれが顕著でして……
あまりにも予想不可能なこのシリーズも、必見です!!

そんな今巻ですが、連載時にネット上で話題をかっさらったあのお話をばっちり収録しているのも注目したいところ!!
そう、あのコベニの愛車が大活躍するあのお話が……!!
すでに連載で呼んだ方はもちろん思わずにやにやしてしまうあのお話、まだ未体験の方ならば本気でびっくりしてしまうこと間違いなし!!
単行本派の方は、是非ともその目でその衝撃をご確認ください……!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!