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今回紹介いたしますのはこちら。

「髑髏は闇夜に動き出す  セカンドシーズン」 TETSUO先生 

少年画報社さんのYKコミックスより刊行です。


さて、理不尽に殺された老人の復讐劇を描いた「髑髏は闇夜に動き出す」。
本作はその好評を受けて描かれることになった続編となります。
続編とは言いましても、前作は全1巻で綺麗にまとまって終わった作品。
このセカンドシーズンは、その世界観を使った新たな物語となるのです!



うだつの上がらない中年サラリーマン、加藤。
奥さんと二人の子供に恵まれてはいるものの、14歳と言う思春期真っ只中の娘にはほとんど無視され、奥さんには適当にあしらわれ……
構ってくれるのはまだ5歳の息子だけ、という少し寂しい家庭生活を送っていました。
それでも加藤にとっては大切な家族。
一緒にお昼を食べに行った同僚に、自分は世界中敵に回してでも娘のためなら戦って見せます!と言われると……加藤はこう言ったのです。
おれなら世界中敵に回すくらいなら、誤って許して得もらうかな。
頭を下げるのは得意だから……

とまあ、形は違うものの、とにかく家族のためなら世界中に頭を下げてでも守ろうと言う思いを抱いている加藤。
家路に帰る途中、仲睦まじい親子の姿を見かけました。
懐かしいな、とその様子を見つめる加藤。
娘も昔はよくなついてくれていて、一緒に遊びに行ったものです。
そんな昔を思い出した加藤、今度の休みにキャンプに出もみんなを誘ってみよう、と決意を固めるのでした。
息子はキャンプは初めてなので喜んでくれるでしょう。
娘は誘っても嫌がるかもしれません。
それでも、行くなら昔みたいに家族みんなで行きたいところ。
加藤はそんなことを考えながら道を歩くのですが……そこで、奇妙なものを目撃するのです。
それは
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胸にぽっかりと穴の開いた、上半身がどす黒く焦げたようになっている男……!!
どう見ても普通ではないその男ですが、周りを歩いている人たちは誰も気にしてはいない様子。
つまりこれは……自分にしか見えていない……?
どうしていいかわからず、じっとその男を見つめる加藤。
するとその男は、ぼそぼそと何かをつぶやいているようです。
耳を澄ますと……聞こえてきました。
もう、いいかい。
繰り返し繰り返し、そう言っている……?
何がもういいのか?そう尋ねても返事は帰ってきません。
加藤の顔に油汗が流れ始めたその時、急に携帯電話が鳴りました。
どうやら奥さんからのようです。
無視するわけにもいかず電話に出まして、今はちょっと、と電話で悠長に話せる時じゃないと言おうとしたところ……
いつの間にか、男の姿はなくなっていました。
とりあえず一安心と言ったところですが……奥さんの用件を聞くと安心どころではなくなってしまうのです!

その電話は、娘が万引きしたと言う知らせでした。
慌ててそのお店へと向かいまして、店員さんと娘の待っている事務所に飛び込んでいく加藤。
そして加藤はとにかく平謝り。
頭を下げに下げて、なんとか今回は許してもらうことができたのですが……
娘と二人家に帰る途中、公園の前を通りがかったあたりで、加藤は昔の話を始めました。
懐かしいな、まだ小さかったことよくここで自転車の練習したよな。
ピンクのヘルメット買ってあげたら喜んで、寝る時まではなさなかったもんな。
……するとそこで、娘が声をあげました。
赤よ。
買ってもらったの、赤いヘルメット。忘れてるじゃん。
自分から言いだしたことにもかかわらず、娘に間違いを指摘されてバツの悪い加藤ですが、娘の話はさらに続きます。
わたしじゃない、万引きなんてしてない。
誰かが勝手にバックに入れたの。
言おうとしたのに、お父さんすぐ店の人に謝って聞いてもくれなかったじゃん。
いつもそう、簡単に頭下げて、誤れば何でもすむと思ってるんでしょ。
そう言われた加藤、そこでもつい誤ってしまい……
娘は、もういいよと言い残し、一人その場から立ち去ってしまうのでした。

数日後。
加藤はキャンプ場に来ていました。
奥さんや息子はもちろん一緒。
最初は面倒で嫌だったけど、こうやって来てみると空気は綺麗だし、案外いいもんね、と奥さんには上々の評価です。
娘はと言うと……一緒に来てはくれているようです。
ご飯になるので呼んでくるよ、と加藤は言うのですが、奥さんはあなたで大丈夫なの?といぶかし気な態度……なのは流石に冗談でした。
ちゃんと見てあげて、父親はあなた一人しかいないんだから。
奥さんはそう言って加藤を送り出すのでした。

娘は少し離れたところにある小さな滝のところにいました。
滝に手を差し入れたりして、なんだかんだと楽しんでいるようですが……
そこに
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怪しい人影が迫ります!!
絹を裂くような叫び声を聞き、加藤は慌てて声の下へ!!
娘を探して森の中を走るのですが……物陰に隠れていた男に大きな石で頭を殴りつけられてしまうのです!!
地面に力なく倒れる加藤……
そして男は、止めとばかりに加藤の頭に医師を叩き落として……
どうやらこの防寒たちは三人組のようです。
岩で加藤を叩いた男、娘に襲い掛かった男、そして撮影をしている男。
娘に襲い掛かった男がリーダー格のようで、万一を考えて加藤が生きていないかちゃんと確かめろ、というのですが……そこに、奥さんと息子がやって来てしまうのです。
防寒たちは身を隠します。
奥さんと息子は、倒れている加藤に驚いて駆け寄るのですが……
辛うじて息のあった加藤の前で。
ごめんなさい、と消え入りそうな声で謝罪を繰り返す加藤の目の前で……
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男たちは奥さんの首を掻き切り、無慈悲にその命を奪うのです……!!
さらに息子も殺すと、どこからか娘を引っ張りだしてきました。
リーダー格の男は、カメラマンの男にしっかりと撮影しろと告げると……
娘もまた、
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容赦なく斬殺するのでした……



と言うわけで、あまりにも惨たらしい幕開けとなる本作。
この後、辛うじて一命をとりとめた加藤は、復讐の鬼となります。
ですが子の仇となる男たちもとんでもない輩で、加藤が生きていることを知ると、自分たちの安全のために加藤の命を狙って……!!
復讐の鬼と化した加藤と、外道極まりない男たち。
お互いがお互い、その命を奪うことに躊躇がないと言う恐るべき戦いが幕を開けるのです!!

前作のファーストシーズンでは、主人公の老人は既に死んでしまっていて、その怨念で死んだ体を動かしていた、とも取れる物語でした。
ですがこのセカンドシーズンでは、正真正銘加藤は生きています。
ということはファーストシーズンの様な不死身同然のタフネスはないわけで、反撃次第ではやられてしまうことも考えられるでしょう。
しかも今回の敵は、前回の敵とはまた一味違った悪となっていまして。
ただただ血生臭い悪逆な行為が行われ、その復讐に向かうと言うだけのお話ではなくなっているのもポイントです!

加藤の復讐は結実するのか?
男たちの正体は一体?
最後に待っている思いもよらない結末とは……?
セカンドシーズンもファーストシーズンに負けない、そして一味違った味わいの作品になっているのです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!