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今回紹介いたしますのはこちら。

「天国大魔境」第4巻 石黒正数先生 

講談社さんのアフタヌーンKCより刊行です。


さて、不滅教団の地下に忍び込んだマルとキルコ。
そこに「飼われている」という人食いに襲われ、窮地に陥ってしまうのですが……!?



なんとか人食いの脅威から逃れることができた二人。
ですがそんなところに、早速誰かがやってきました。
黒いスーツの、右眼に眼帯をした男。
男はまっすぐに、マルが倒した人食いの下へと歩いて行きます。
死んだのか?本当に?
いぶかし気に人食いの死体へと近づいていく男。
一般的には不死身とされている人食いですから、自分の目の前で死んでしまったとなれば……確かめずにはいられないと言うのも無理はないでしょう。
男は人食いが本当に死んでいることを確認すると……
フヒ、と小さな笑い声を漏らしました。
そんな男の様子をうかがっていたマルとキリコ、あからさまにヤベー奴が来たぞ、とひそひそとやっていたのですが……
男は二人の方へと振り向きますと、手に持っていた銃を……構えることはなく、二人に頭を下げるではありませんか!
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どうか、もう一人……殺し……
助けて欲しい人がいる。
……とりあえず男は、二人に敵対する意思はなさそうです。
協力して上手いこと取り入ることができれば、二人の探している宇佐美医師と言う人物に引き合わせてもらうこともできるかもしれません。
キルコは慎重に応対をします。
内容にもよるけど、僕らにできることなら。
その代わりと言っちゃなんだけど、宇佐美医師ってのはいるかな?
会いたいんだけど……
そう尋ねてみますと、男から帰ってきたのは予想外の返答でした。
宇佐美なら俺だ。

その頃、不滅教団の前ではいつものようにでもが起こっていました。
実験のために人の足を切り落とすなんて人間の遣る事じゃない、などとまくし立てているなか、そのデモ隊の代表である水橋の表情は今一つすぐれない様子。
水橋が何を考えているのかなどお構いなしとばかりに、デモ隊の一人が石を拾って、二回の渡り廊下へ向かって投げつけました。
するとその石、渡り廊下のガラスに命中し、そこから眺めていた不滅教団の団員の足元に飛び込んできたのです!!
苛立った団員は、いい加減にしろとその石をでも帯に投げ返すと……
意思はプラカードに当たって跳ね返り、水橋の近くへ。
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驚いた水橋がバランスを崩し、地面に頭から落ちてしまうのです!
するとデモ隊は大騒ぎになり、水橋を抱え上げて、暴力は卑劣だと捨て台詞を残してそそくさと立ち去って行きまして……
所詮信念の無いお祭り騒ぎの連中だ、とその様子を見つめていたのですが、それにしては変だというものもいました。
今までさんざん騒いでいたのに、石ころひとつで退散したのは妙だ、と。
もしかしたらあの石ころを口実に何か要求でもしてくるのか?
その場にいた団員は、とりあえず宇佐美にその事を報告しに行くのでした。

デモ隊はやはり妙の動きを始めます。
様子をうかがっていたデモ隊の一人が、地下の人食いが死んだらしいと言うことを報告。
するとリーダー格の男が、突然水橋は死んだ、とデモ隊の皆につげました!
まさかあの程度で水橋は死んでしまったのでしょうか……?
ともかく突然の今日法に泣き叫ぶデモ隊。
リーダー格の男は、水橋の仇を討とうと先導し、隊員に武器を取らせ……不滅教団へ攻め込もうと檄を飛ばすのでした!!

マルとキルコは、宇佐美に連れられて不滅教団の内部に入っていました。
教団と言っても、実際の内部はまるで病院の様な風景が広がっています。
宇佐美が通りがかると、みな口々に先生、先生と声をかけ、体のあちこちに点けられた義肢の調子が悪いだとか、そう言った質問をしてくるのです。
宇佐美は最低限の対応だけしながら、二人を連れてどんどんと歩いて行く宇佐美。
まだまだ宇佐美の助けを求めているものはたくさんいるようなのですが、キリがないからとほとんどを無視していくのです。
そして二人が連れられてきたのは、奥まったところにある個室でした。
千花の怪物をしとめた方法で、死なせられるか試してみて欲しい。
宇佐美がそう言って促したのは、個室の中にある天蓋でした。
その天蓋をめくって、中を見てみると……
そこには、ものすごい数の機械と薬が並んでいて。
そしてその機械と薬に繋がれた、
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四肢を失うほどの負傷を負った、女性がいたのです……
これがここの患者たちの治療の礎、というやつなのでしょうか。
それにしても彼女を死なせたい、というのならこの機械を止めればそれでよさそうなもの。
その事について尋ねると、宇佐美は驚くべきことを言うのです。
機械を止めれば、彼女は地下にいたような怪物になる。
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人食いは、怪物になる尿器を発症して死んだ、元・人間だ。




と言うわけで、衝撃的な真実が明らかになる今巻。
ですが今巻で描かれる衝撃は、まだまだこんなものでは終わりません!
この後デモ隊の襲撃を経て、マルとキルコはまた旅を始めることになるのですが、そこで手に入れた手掛かりを元に、ある場所へ到達します。
そしてその手掛かりとその場所が、今まで交わりそうで交わらなかったトキオたちの物語と、マルとキルコの物語を一気に近づけて行き……!!

着々と時計の針を進めるように、物語の針も動いていく本作。
もしかすると、二つの物語が交わる時、そしてクライマックスはそう遠いことではないのかもしれません。
次々と描かれていく衝撃的な出来事は、読者を驚かせること間違いなし!
石黒先生らしいコミカルな描写もありながら、しれっと記されていく驚きのワードや、残酷な現実は今巻でも冴えわたっております!!
ここからますます盛り上がっていくことは間違いない本作、これからも読者を楽しませてくれることは間違いなさそうですね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!