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今回紹介いたしますのはこちら。

「曝(アバ)ク者!」第1巻 波場章史先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


波場先生は「GREEN WORLDZ」の大沢祐輔先生のアシスタントを務める傍ら、15年にヤングジャンプの新人賞を受賞。
その後16年にヤングジャンプでの読み切りの発表を経て、20年より本作の連載を開始、めでたく初の単行本刊行となりました。

そんな本作、いわゆる職業モノです。
その職業自体を取り扱う作品はそれほど珍しくないのかもしれませんが、その舞台となる職場は少し珍しく……?




瀬良楓は、小さな女の子だったころから漫画が大好きでした。
辛い時でも好きなキャラクターに会えたら、笑顔になれた楓。
そんな仕事に関わりたくて、憧れの出版社に入社した、のですが……
彼女に力を与え続けてくれた「週刊少年チャンプ」への配属とはなりませんでした。
配属された先は……週刊論州。
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芸能人のスキャンダルをメインに取り扱う写真週刊誌……平たく言えば、ゴシップ誌だったのです!

楓が配属されてから、三日が経ちました。
ゴシップ誌と言うのは、楓にとって大嫌いな雑誌ではありますが、仕事であるからには真面目に働くつもりではあるのです。
ところがこの3日間、やれと言われたのはバックナンバーを読み返すことだけ。
用が会ったら呼ぶから、と言われてはいるものの、基本的に声がかかることはありません。
たまに雑用が入ることはあるものの、あとは本当に誰もいない資料室にこもりきりなのです。
憧れのチャンプには行けず、大嫌いだったゴシップ誌でやっていることと言えばだれでもできるような雑用ばかり……
私は何をやってるんだろう、とうなだれながらも、SNSの更新の仕事をしていた楓なのですが、更新した矢先から、「ゴミ雑誌!!早く消えろ!!」というコメントがついてしまいました。
ただでさえへこんでいた楓にあまりにもきついお言葉。
さらにそのコメントをしたアカウントは、彼女が大好きな「ケルク」というキャラがアイコンになっていまして。
この漫画が乗ってる雑誌に入りたくて頑張ってたのになぁ、と、一層彼女を落ち込ませるのでした。
と、そんな楓に声をかけてくる女性が。
ごめんね、心細かったでしょう。
楓にそう言った彼女は、入社五年目の先輩、真木綾。
楓の教育係を任されてると言う事なのですが、今までどうしても外せない用事があったため、こうして会うのが遅れてしまったのだと言うのです。
真木は早速頼みたいことがあるからと楓を連れ出すのでした。

車でどこかに向かう真木、楓に資料を渡してきます。
その資料、表紙に荒々しく「絶対晒す!!」と書いてありまして、言いようのない圧を感じてしまうのですが……
ともかく付箋のところを「聞いてくれれば」いいから、とのことで、目を通す楓。
ですがそこで真木が「聞いて」と言ったことに気がついたのです!!
真木は楓が新人も新人であるにもかかわらず、いきなりインタビューをさせる様子。
最初はみんな新人だ、と真木は言うのですが、それにしてもいきなりハードルが上がり過ぎではないでしょうか。
いよいよ真剣になって資料を読み進めて行く楓なのですが……
今回の標的、思ったよりも楓の心をえぐる事件を起こしていたのです!
それは、大物俳優の荒井と言う男が、家庭内暴力を振るっていると言う事件でした。
その事件のショッキングさはもちろんなのですが、その荒井と言う男、楓の好きだったアニメに声優として出演していたことがありまして。
そんな思い入れのある存在が、家族に酷い暴力を振るっている……!!
証拠は十分すぎるほどそろっていまして、疑う余地はありません。
楓は悔しさや悲しさ、怒りと言った様々な感情に襲われ、歯を食いしばりながら涙を浮かべるのでした……

二人はターゲットの下にたどり着きました、
荒井がマンションから出てくる姿を見つけると、真木はいの一番に駆け出し、インタビューを試みようとします。
荒井は無視して待たせていたタクシーに乗り込もうとするのですが……
そこで、出遅れていた楓が猛然とダッシュ!!
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タクシーの隙間に体をねじ込んだのです!!
これではタクシーも発信できません。
ちょっとお時間下さい、なんで家族に対してあんなことできるんですか!?
荒井さんの口から答えてほしいんです!
「俺のバックに誰がいるかわかってんだろうな!!」ですか?
そうやって奥さんが逃げられないようにしてきましたよね?
事務所のバックにやくざがいるって脅して……
全部見させてもらいましたよ、あなたが家族にした酷い事!
答えてください、荒井さん!!
真木ですらびっくりする、楓の体当たりの取材。
その剣幕に驚いたのか、タクシーの運転手まで答えてみたらどうですか、違うなら違うで説明した方がいい、と言いだしたのです!
自分の周りに全く見方がいない状況に陥ってしまったことにいらだったのでしょうか、荒井は青筋を立て、目を血走らせ……
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しつこいんだよ!と楓を突き飛ばし、タクシーから降りて逃げて行ってしまったのでした!!
結局何も聞き出せませんでしたが、証拠が揃っている以上記事には使用ありません。
それどころか、記者が暴行を受けた、でもう一週稼げる、と真木は評価してくれました。
楓が一番気にしていた荒井の家族に関しても、既に安全は確保済み。
「情報提供者は絶対守る」と言う、記者の鉄則がある、と真木は微笑むのです。

その夜、真木は楓を誘って、二人で飲みに行くことになりました。
親睦を深める、のはもちろんですが、何よりもチャンプに行きたくて仕方ないという楓の心情をもっと突っ込んで聞きたいと思ったからです。
最初は言葉を濁していた楓なのですが、酔いが回ってくると口の滑りもよくなりまして、とうとう本音が出てきました。
この仕事って、ゴミ漁りですよね、雑誌としての必要性は全然感じないです!
と自分の働く場所にとんでもないことを言い放つ楓。
真木が存在意義はちゃんとある、と言っても全く納得がいかない様子。
そこで今度は、どうすればチャンプ編集部に行けるか、というところを考えることになりました。
真木からすると、ガッツのある新人が入って来た、と喜ぶべきところだったのですが……
行きたいところがあって、ここは嫌だと言っている人を引き留めることはできません。
ではどうすれば、この会社の稼ぎ頭であるチャンプ編集部に移れるのか……?
そこで出てきたのは、スクープをたくさんとってみる、というアイディアでした。
そうすれば論州で認められて「仕事ができる」という認識になりますし、スクープを連発する情報収取能力は漫画誌でも役立つはず。
それを聞いた楓は、それですよ!と席を立ち、
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スクープを取りまくって、論州辞めて見せますね!!
そうガッツポーズを作るのでした!!



と言うわけで、ゴシップ誌の編集部と言うちょっと変わった部隊の職業漫画となる本作。
楓は子供のころから漫画が好きで、その一念で出版社に入社しました。
それだけに、こんな(?)仕事は一刻も早く辞めたいはず……だったのですが、徐々にその様子が変わってくるのです。
勿論彼女としては、チャンプに行きたいと言うのが何よりも優先されていることでしょう。
ですがこの業界では予想外に彼女の思い入れある漫画界に引っかかる人物のスキャンダルも多く、自然と取材に力が入っていくことに。
さらにこの論州編集部の中にとんでもない存在がいることがわかり、その人物にライバル心が燃え上がってしまい……!?
さらにさらに楓が目を疑うような事件が連発し、単なる職業者には終わらないとんでもない展開が連続していくのです!!

職業漫画としての面白さはもちろんの事、チャンプに行きたいと言う夢と、論州の仕事にのめり込んでいく楓の心の動き、ライバルキャラのキャラクター、そして待ち受けているまさかの展開と、様々な要素が楽しめる本作。
今後もそれらがどのように描かれていくか、気になるところですね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!