dn0
今回紹介いたしますのはこちら。

「電人N」第3巻 原作・蔵石ユウ先生 漫画・イナベカズ先生 

講談社さんのヤンマガKCより刊行です。


さて、異能の天才二人組、「スドー」の驚くべきひらめきと策略によって、PCの中に封じ込められたN。
電波すら通さない完全密閉の容器に入れ、さらに超低温にすることによってNは完全に封印、日本を震撼させた事件は終わりを告げたかに見えたのですが……



人気のない夜のおもちゃ屋に、奇妙な音が響いていました。
バリバリと包装紙を破るような音が。
その音は、「AI搭載」を売りにした、赤ちゃんを模した、話しかけると答えてくれるタイプの人形の入った箱から聞こえています。
やがてその包装は内側から破かれました。
そして、まるで眠っていた人が起き上がるかのように、箱の中からむくりと
dn1
人形が起き上がったのです!!
そしてその人形は器用に腕を動かし、自らの陳列されていた棚のバランスを崩して地面に落下。
本物の赤ちゃんのようにハイハイで出口のほうへと進んでいくと、入り口に飾ってあったオブジェを倒して自動ドアのガラスを割りました。
大きな穴が開いた自動ドアを潜り抜け、激しい雨の降りしきる外へと出ていく人形……
その人形は、はっきりとこう言います。
かんざきさん、まっててね。

様々な出来事に襲われていた日々からようやく解放され、自室で眠りについていたみさき。
でうがなぜかその夜、彼女はひどくうなされてしまいます。
とうとう耐え切れなくなったのか、うめき声とともに目を覚ますのですが、そこには
dn2
封じられたはずのNが立っているではありませんか!
驚くみさき……ですが、どうしたことか、今のNからは今まで感じられていた狂気のようなものが感じられません。
これは夢だと思っている部分あるのでしょうか、妙に冷静なまま、どうやってここに来たの?と問いかけるのです。
するとNは、たどたどしい言葉遣いで答えてくれました。
ばっくあっぷをとったのです。
しぶやで、すどーの、ぱそこんに。はいるとき。
もしものために、ぼくのかけらを、そとになげた。
かけらは、とおりすがりの、とらっくのにだいの、つみににはいって、ここにきました。
かけら、ちいさい。
ちのう、ちいさい、ちからも、ちいさい。
やれること、ちいさい。
穏やかにそう語るN。
そんな彼を目の当たりにして、毒気を抜かれてしまったのか、みさきも彼の話に相槌を打つくらいで、何かを言うことはありませんでした。
Nはといいますと、自分のやったことは迷惑だったか、とみさきに問いかけてきます。
自分のやったことは全部間違いだったか、神崎さんは普通の女の子だから、応援されるのは迷惑だったのか?
悲しそうな顔でそうつぶやくN……
みさきは、人を殺すのはダメだよ、と前置きをしてから、Nに語りかけます。
応援されるのが嫌なわけない。
対して売れてるわけでもないけど、自分はこれでもアイドルだ。
相手がだれであれ、アイドルが応援されるのを嫌がるわけがない。
子供のころからあこがれのアイドルみたいになるのが夢だった、ステージで歌って、お客さんから拍手をもらうのが夢だったのに、嫌なわけがない……
そんなみさきの本当の気持ちを聞くと、Nはどこかさみしそうな笑顔を浮かべてこう言うのでした。
僕は家族がめちゃくちゃで夢がありませんでした。
もしかして、神崎さんが僕の夢なのかもしれません。
僕は神崎さんの夢を、守ろうと思います。

そこで、みさきはベッドから飛び起きました。
やはり今のは単なる夢だったのでしょうか?
ですが、そこには……少なくとも今の出来事が、ただの夢、であるはずがないものが残されていたのです。
dn3
部屋の中に無数についた、「赤ちゃん」サイズの手形が……!!

降りしきる雨の中、あの人形はいずこかへと向かっていました。
ですがその歩みは遅く、さらに小さすぎ、土砂降りの雨で視界が悪かったのもあって、車にひかれてしまうなど、瞬く間にボロボロになってしまいます。
このからだじゃだめだ。
人形……いや、Nはそのままはいずり……最近つぶれた様子の廃工場に辿り着きました。
その工場の中には、まだまだいくつかの電気工具や工作機械が残されているようです。
これなら、もしかして……

あの夢とは言い切れない夢を見た岬の胸の中には、再び不安が押し寄せ始めます。
スドーの二人は、平和な日々を楽しんではいたものの……なぜかこれから忙しくなる気がする、という不思議な予感を感じていました。
スドーに協力した警察の吾妻たちは、そんな予感など露ほども感じずに日常に戻りつつありました。
そんな中……とうとう、Nが再び動き始めてしまうのです。
あの廃工場に残っていた様々な部品や器具を改造して自らの体に取り付け……
dn4
向かう先は、自分の本体が保存されている、あのパソコンのある警察署……!!



というわけで、Nが再起動してしまう今巻。
赤ちゃん人形に乗り移ったNは、Nのかけらに過ぎず、その力は今までのような大規模なことはできない小さなものです。
ですが、小さなものでも、小さなものだからこそできることもあるわけで。
警察署に忍び込み、自分の本体が入っているパソコンを起動する。
そうなれば、再び日本中を恐怖のどん底に陥れたNの復活となるのです!!
しかもそうなれば、今度はもう同じ手は食わないでしょう。
スドーの奇策なしに、実体のない電気信号であるNをどう捕まえればいいというのでしょう?
何とかしてNのかけらを止めたいところですが……

そしてこの後、物語は予想外の新展開へ!!
物語のカギを握るのは当然Nとみさき、そしてスドーなのですが……
第2巻までに行われた戦いとは大きく大きく形の違う戦いが行われることになるのです!!
その恐怖も、今まで以上に強大に、過激に、無慈悲になっていって……!!
新たな展開を迎える本作、果たしてどうなってしまうのか!?
予測不可能という他ない、とんでもない展開となっていく本作から、ますます目が離せませんよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!