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今回紹介いたしますのはこちら。

「大親友」第1巻 大島永遠先生 

少年画報社さんのYKコミックスより刊行です。


大島先生は99年にデビューした漫画家さんです。
代表作は「女子高生」で、こちらはアニメ化もされた人気作となりました。
また、「バツ&テリー」の大島やすいち先生の娘さんで、お母さんも妹さんも漫画家であると言う珍しい経歴を持つ漫画家さんとしても知られております。

そんな大島先生の最新作となる本作は、とある女の子を主人公とした日常ものです。
ですが「女子高生」のようなコメディ方面に大きく針の触れた作品かと言うとそうではないようでして……?



木南陽奈、7歳。
引っ越してきたばかりの彼女は、お母さんに誘われて地域のお祭りで行われる大根引っこ抜き大会に出ることになりました。
学区外の子供さんもくるとのことで、新しいお友達ができるかもしれない、と陽奈は小さな胸を高鳴らせていたのです。
ところが一生懸命大根を抜いていた陽奈に、同じくらいの歳の子が近づいてきまして、こう言ってきました。
うわー、だっさ!
何そのデカいリュック、どこで売ってんの?
しかもまだ2本しか抜けてないし。
トロいんじゃねー?
とろろ星人!
紗月なんてもう5本だよ?見てなよ、コーいうのはちゃちゃっとここ引っ張って……
いきなりそんなことを言われた陽奈……完全に切れてしまいました。
ケンカ売られてる……?
だったら、受けて立つ!
そんな雑じゃ大根が可哀想でしょ、それなんて先っぽ折れてるし!
いい加減、おおざっぱ!
陽奈のその言葉に、紗月の方もカチンときたようで。
競争なんだから早ければいいんだ、食べ物をそんな風に扱っちゃいけないんだ、と二人の小競り合いはエスカレートしていきまして、やがて取っ組み合いの大げんかに発展してしまったのでした!!

ケンカはルール違反だからと二人は失格に。
二人はお互い、そっちのせいだとそっぽを向いて別れることになりました。
陽奈はその後、紗月と会いたくない!と、二度と大根引っこ抜き大会に出ることはなくなってしまったのでした。

これでもう二度と顔を合わすこともない。
そう思っていた陽奈だったのですが……
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会ってしまいました。
中学校に入学した、その日に!
二度と見たくないと思っていた顔だけに、一目見ただけでそれが誰かわかってしまった陽奈。
紗月の方も顔を見たらピンときたようで、すぐに「とろろ星人!」と声をあげました!
辞めてよそのあだ名!と思わず声を荒げてしまう陽奈に、一緒に登校していた陽奈の小学校からの友達である珠美ちゃんが、友達なのかと尋ねてきまし。
陽奈からすればとんでもない話。
全っっ然!!と力強く否定しますと、紗月はじろじろと陽奈を見つめ、自分よりも20センチも身長の低い様子を見て、くすりと笑いました。
そして彼女も友達にその子は知り合いかと尋ねられると、ぜんぜん、全く?と意趣返しして立ち去って行くのでした!

なんということでしょうか。
この櫻泉中学校は、一学年5クラス。
同じクラスになる確率は5分の1、一緒になるはずがない、と思っていた陽奈。
ふたを開けてみれば、
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同じクラスの、自分の前の席ではありませんか!!
……陽奈は自分の運の無さを呪いながらも、とにかく彼女とはできる限り関わらないようにしようと誓うのでした……

翌日。
身体測定が予定されていたのですが、陽奈はあろうことか体操着を忘れてしまいます。
昨日のショックのせい……と言っても始まりません。
事務室で電話を借りてお母さんに持ってきてもらおうか、でもそれだと間に合わないかもしれない……
陽奈がそう頭を悩ませておりますと、紗月が声をかけてきました。
とろろ着替えないの?体操着忘れたとか?
……もしバレてしまったら、ずっとからかわれ続けるかもしれない……
陽奈はじっと我慢して無視し続けるのですが……
そんな陽奈の頭に、ポンと体操着が置かれました。
なんでも紗月、間違えて小学校時代の体操着も持ってきてしまったとのことで、そっちを貸してくれると言うのです。
ここはありがたくその体操着を借りる陽奈なのですが……着てみると、だぼだぼ……
ホントからだ小さいな、でも似合ってるよ、と大笑いする紗月。
やっぱり嫌な奴だと閉口する陽奈なのですが、体操着を貸してくれたことは間違いありません。
でも馬鹿にするための材料かもしれないし……といろいろ考えているうちに、陽奈は皆に取り残されてしまいます。
しかも陽奈、保健室の場所がわかりません。
先生に聞こうか、いったん教室に戻って……
と、そうやっているうちにまた紗月と出くわします。
紗月は忘れ物があったから教室にいったん戻って来たとのことで……
もしかして保健室がわからないとか?いやでもとろろでもそこまでとろくないよね、と彼女はそそくさと保健室に向かおうとしました。
慌ててそれを追いかけようとする陽奈。
すると、体操服がだぼだぼだったせいで、すっ転んでしまいまして……
またまた紗月に笑われてしまいましたが、とろろはやっぱりトロいままだね、と言いながらもそっと手を差し伸べてくれます。
このままじゃふたりとも遅刻するよ、と紗月は陽奈の手を引いて駆けだして……!
保健室にたどり着くまでの間、二人はまた口論になってしまいます。
トロいなぁ、ノロマだなぁ、しかもドジだなぁ、と悪口を言いまくる紗月。
何なの昨日から、久々に会うなりケンカ売ってくるし、と陽奈が言い返しますと、喧嘩売ってきたのはそっちじゃん、ぜんぜん知らない人で悪かったな、と紗月は不満げに漏らします。
それ逝ったのそっちだよね、友達じゃないとは言ったけど、と更に返す陽奈に、そうだっけ、私忘れっぽいから、ととぼける紗月。
都合のいいことだけ忘れてんじゃないっての、私のこと覚えてたくせに!やっぱり昔のこと根に持ってたんだ、私だって昔からあんたのことなんか……
陽奈がそう言いかけた時、紗月の顔は何処かさみしそうな……?
と、その時、二人は保健室が間もなくと言うところまでたどり着きました。
仲良く手を繋いで一緒に、と言うわけにもいきませんので、二人は手を放し、先行している沙月がまず保健室のドアを開けました。
すると、中には……男子が健康診断の真っ最中!
何も言えないまま、ぴしゃりとドアを閉める紗月なのですが、少し遅れてやって来た陽奈は何も知らず、扉を開けようとしてしまうのです。
あ、待ってとろろ、いま男子が……
そう言って、紗月は陽奈を止めようとしたものの、もう手遅れでした。
陽奈は男子たちが渦巻く保健室の扉を開いてしまい……しかも、陽奈を止めようとしていた紗月が手を滑らせて
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体操着のズボンを下ろしてしまい……!!
陽奈は今日の出来事でこう考えました。
中学生活で最初に学んだ事。
世の中には絶対関わっちゃいけない人がいる。
そばにいるとお互い不幸になるなーって人。
そして相性の悪い人。
第一印象の感は当たると思う。
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未来永劫、友達にはならない人。


と言うわけで、ある意味で最悪の再会をしてしまった陽奈と紗月。
この物語は、見た目から性格から正反対な二人が、本当の親友になるまでを描いていくお話、のようです。
仲良しになれるとは思えない二人、ですが……
そう思っているのは案外陽奈だけなのかもしれません。
この後紗月はその持ち前の強引さで、どんどんと陽奈を引っ張っていくことに!
陽奈も嫌がりながらも流されていき……だんだん、ゆっくりではあるものの、打ち解けて行くのです。

本作は「親友」と言う関係をじっくり描いて行こうと言う趣旨のもとに描かれているようで、とにかく友人関係を言うものを主軸において描いていきます。
それは陽奈と紗月だけには限らず、周りの人物に関してもそう。
様々な人物の「友情」を描いて行きながら、紗月と陽奈の関係をじっくりと描いていくようです。
今巻の最後に収録されているエピソードでは、非常に気になるシーンで第2巻へと続いています。
この二人の関係がどうなっていくのか?
今後の興味は尽きません!!

さらに注目したいのが、巻末に収録されている番外編。
これ「番外」でいいの!?と言ってしまいたくなるほど、かなり重要なことが描かれるエピソードになっていまして……
こちらは間違いなく必見のエピソード!!
紹介した第1話の部分にも大きくかかわってくる、重要なお話になっているのです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!