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今回紹介いたしますのはこちら。

「ゆこさえ戦えば」第4巻 福井セイ先生 

小学館さんの少年サンデーコミックスより刊行です。


さて、優勝者はなんでも願いがかなえられるという戦い、「ディアブロイル」に挑むことになったゆこ。
ですがゆこはとんでもない才能を持ちながら、戦う気が全くのゼロ。
平和な日常を過ごすゆこではありますが、やはり周りも同じようにはいかず……?



ゆこのあずかり知らないところでディアブロイルは進んでいき、「第3ステージ」に突入していました。
ディアブロイル開始から100日経過すると第3ステージとなるのですが、この第2ステージではあるルーツが追加されることとなります。
それは……悪魔は一度だけ、宿主を別の人間に帰ることができる、というもの!!
全く戦ってくれないゆこと、戦いたくて仕方のないギギラ。
ギギラは、ゆこから別の宿主に乗り換えてしまうのでしょうか……!?

そんなある日のこと。
ギギラは血相を変えて、ゆこをたたき起こしました。
寝ぼけ眼をこすりながら、ギギラに促されるまま外の様子をうかがうゆこ。
するとなんと、外を歩いているすべての人々がピクリとも動かなくなっているではありませんか!!
……こういうことが前にもあったような……?
するとゆこはハッとして、ギギラの目を大きく開かせようと目をグイっと広げるのです!
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これは以前ゆこが、時間停止された世界の中で自分だけ動けたその時、夢の中の出来事だと思って自らの目を覚まそうとしてやったこと。
その時は気が付かないまま能力が解除されたわけですが……今回はそんなたまたまタイミングよく能力が解除されるわけもないのです!
……ですが今回は、ゆこだけでなく、ギギラも自由に動けています。
一体どういうことかと考えておりますと、雄牙から電話がかかってきました。
電話通じるんだ……という疑問はさておきまして、雄牙によれば香住とはもう連絡が取れたとのことで、どうやら悪魔と宿主だけが動けるらしい、ということがわかりました。
すぐ向かうから待機していてくれ、と言って電話を切る雄牙。
電話を終えたゆこは……ギギラに、こういうのです。
これ、夢じゃないかも……

ゆこの家に集まった香住と雄牙は、時を操る能力者がいるらしい、とかなりぴりついた雰囲気で作戦会議を行います。
ですがゆこはというと、香住と雄牙に麦茶をふるまったり、トランプを持ってきたりと全く肩ひじ張った様子はありません。
……それはまあいいとしまして、とにかく今はこの状況をどうするかの会議が重要です。
以前もゆこはこれを経験しているが、それはゆこの圧倒的な魔力のおかげで効果がなかったのだろう、つまりその気になればゆこ以外の誰でも、いつでも片づけることができたはずだ……
そんなシリアスな会話がされている間も、何やらゆこはそわそわし続け。
……どうもゆこ、みんなが集まったからとトランプがしたくてたまらないようなのです。
今はそんなことをして売る場合ではないのは間違いないのですが……
ギギラを含め、どうにもゆこには弱い一同。
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結局みんなで神経衰弱を始めてしまうのでした!!

なんだかんだ楽しんでしまう一同、世界がこんな時なのにどうかしてるよな、と素直に漏らしてしまう雄牙。
香住も、ゆこがいるとこうなっちゃうのよね、もういっそのこと……と、何かを言いかけました。
雄牙にその続きは何を言おうとしたのか聞かれても、答えませんでしたが……
香住はこんなことを考えていました。
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いっそこのまま、誰とも戦わずに、みんなといられたらいいな、と……

と、そんな時です。
前巻で知り合った動画配信者のミウが、動画配信を始めた通知がゆこのもとに届きました。
早速見てみますと……映し出されたのはミウではありません。
あの、時間停止の能力者、暦だったのです!!
そして暦は、その動画の中でこう言いだしました。
これを見てる皆にメッセージがあるんだ。
今から一週間後、僕が用意した舞台に宿主全員来てもらって……
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全宿主による、大乱闘を行うことにする!
……突然の大乱闘の予告。
時間を止めることのできる暦ならば、能力者を一堂に集めることも不可能ではないでしょう。
そして集まりさえすれば、戦いは避けられない……!!
いくらとんでもない力を持っていても、その乱戦の中に巻き込まれれば……
とうとう、ゆこが戦わざるを得なくなってしまうのでしょうか!?



というわけで、クライマックスを迎える本作。
ゆことギギラと仲間たちによる緩い日常が続いていた本作ですが、この暦の大乱闘宣言から物語は一気に決着へと向かっていくことになってしまいます。
福井先生もこの後もいろいろな展開を考えていたようで、ここでの完結は残念と言わざるを得ないのですが……そこはさすがの福井先生、きっちりと物語をたたんでくれるのです!!
たった一人しか勝者になることはできないディアブロイル。
その決着を見るということはつまり、悪魔との別れを意味するわけで……
ゆこはこのディアブロイルの決着戦にどう挑むのでしょうか!?
今まで頑として戦うことのなかったゆこは、とうとうここにきて戦うことになるのでしょうか!?
クライマックスに待っているのは、本作でしかありえないとんでもない決着です!!
その驚きの決着は、皆様の目でぜひともご確認ください!!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!