kn0
今回紹介いたしますのはこちら。

「キン肉マン」第70巻 ゆでたまご先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、ソルジャー&ブロッケンのフルメタルジャケッツVSアリステラとマリキータマンのオメガ・グロリアスのタッグマッチが始まった前巻。
このメンバーの中では、実績も実力も一枚も二枚も落ちると思われていたブロッケンでしたが、ソルジャーに喝を入れられるとその目に別人のように光が宿り……!!



ブロッケンの復調もあるものの、やはりソルジャーの実力会ってのものでしょう。
フルメタルジャケッツは、オメガ・グロリアスに対して優勢に戦いを進めていました。
ですがアリステラたちも、彼らなりの正義を胸に戦っている猛者たち。
勝つためにすべてを使う覚悟を持っているアリステラ、戦いの最中にソルジャーの左腕に古傷がある事に気が付きました。
それは、かつての王位争奪戦で、真弓たちがソルジャーの正体を確信するきっかけとなった、あの古傷です!
試合中の大怪我はどんな再起不能に見える傷でもあっさり治ってしまう超人ですが、どうもドアにタックルしてできた傷は苦手なようですね……!
ともかくその古傷がソルジャーのウィークポイントであると見切ったアリステラは、そこを集中的に攻撃することで一気に形勢逆転!!
ソルジャーを追い込んで、火事場のクソ力を発現させ、その力をおのがものにする。
アリステラはその目的にまんまとはまってしまう形になるのですが……
そこで黙ってはいないのがブロッケンでした!!
kn1
ブロッケンはすかさずレア技・ハンブルグの黒い霧でアリステラの攻撃をカット!!
さらにその攻撃でふっとんだ先にマリキータマンがいるとみるや、すかさず腕でアリステラの、足でマリキータマンの首をロック!!
そのまま捻りを加え、二人まとめて見事に投げ捨てて見せたのでした!!

ノリにノッたブロッケンは、さっきはソルジャーに自分が助けられたんだから、今度は俺が助ける番だ!と叫ぶと、足を激しく踏み鳴らし雄たけびを上げました。
kn2
そして、さあ来いアリステラ!と闘志満々で構えるのです!!
そのブロッケンの蛮勇ともとれる行動に、苛立ちを覚えないでもないアリステラですが……ブロッケンのその行動はどちらかと言えばアリステラにとって好都合でした。
ソルジャーはどんなに自分が痛めつけられても、決してクソ力を出そうとはしませんでした。
ですがその攻撃の対象が、弟子のような存在であり、戦友でもあるブロッケンに移ったら……!?
己のために力は発揮しなくても、仲間の危機ならば力を発揮する。
そう言う可能性も考えて、アリステラはこのタッグマッチを受けたのだと言うのです!!

アリステラは背中の巨大な手を操り、ブロッケンに激しい攻撃を仕掛けてきました。
ですがブロッケンも来るとわかっている攻撃を素直にくらうほど実力のない男ではありません。
素早い身のこなしでアリステラの攻撃を見事にかわしていくのです!
……が、アリステラはそこまで想定済みでした。
ブロッケンの逃げる方向を、マリキータマンのいるコーナーへと誘導し……
気付けばすぐ背後にはマリキータマンが!!
ブロッケンはマリキータマンによってがっちりと捕えられてしまい、そこにアリステラの強烈なハイキックが直撃してしまうのです!!
たまらずダウンしたブロッケン。
その隙をついて、アリステラとマリキータマンはツープラトンの体勢に入ります。
空高くジャンプしたかと思うと、マリキータマンがアリステラの両足首をキャッチ。
そしてブロッケンに向けて角度を調整すると……
アリステラの背中の手の指を束ね、一本の巨大な爪のようにし、マリキータマンが猛烈にスピンしながら突進したではありませんか!!
kn3
グロリアスツープラトンNo2、アンセンションギムレット!!
この技は……まるで、あの夢の超人タッグトーナメントで、ブロッケンとウルフマンが一撃のもとに葬られた、ケンダマンとスクリューキッドの繰り出してきた、「地獄のネジ回し」の様ではありませんか!!
繰り出されたアンセンションギムレット、ブロッケンは辛くも回避に成功しますが、その威力は一撃でコーナーポストの鉄柱をなぎ倒すほどのもの。
しかも体力の消耗も少ないようで、アリステラたちは再びアンセンションギムレットの体勢に入るではありませんか!!
ブロッケンの脳裏によぎる、あの時のトラウマ。
冷や汗が頬を伝うブロッケンの様子を見て、ソルジャーもただ事ではないと直感したのでしょう。
すかさずタッチの手を伸ばすソルジャーなのですが……ブロッケンは、そのタッチを断るのです!!
ソルジャーキャプテン、あんたの懸念はわかる、わかっているさ。
だがここは、俺に任せてくれねぇか?
ここはオレにとって壁なんだ。
kn4
これを越えなきゃ俺は前に進めねぇ!
その瞳には、苦し紛れだったり、強がりだったりと言ったマイナスの色は見えません。
ブロッケンはここで……過去に聳え立った巨大な壁を、乗り越えようとしているのです!!



と言うわけで、注目のカードが白熱していく今巻。
フェニックスとゼブラと言う運命の王子たちの中でも屈指の実力を誇る二人を倒した相手だけに、苦戦は必至と思われていたこの戦い。
実際苦戦はしていますが、なんといいますか……ソルジャーがいる安心感が半端ではなく、当初のボスであったアリステラすら小物に見えてしまうほど。
ウィークポイントであろうブロッケンも戦いの中で成長していますし、負ける気がしない感が凄い顔っております!!
ですがだからと言って、アリステラたちが弱いかと言えば決してそんなことはないわけで。
仮にソルジャーがクソ力を発現させ、その力を完全に自分のものにしたとしたら……
万が一と言うことも十二分にあるのではないでしょうか!!
ソルジャーの安定感、ブロッケンの成長、アリステラの狙い、マリキータマンの……アシスト……
とにかく、様々な思惑と様々なドラマが交錯するこのバトル、最後の最後まで目の離せないものとなりそうです!!
さらにこの後には、アリステラたちをそそのかしたあの存在も出てくるはずで……!!
週刊少年ジャンプ時代よりも連載巻数も長くなってきた本作、ますますその熱はヒートアップしていきそうですね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!