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今回紹介いたしますのはこちら。

「くにはちぶ -国八分-」第7巻 各務浩章先生 

講談社さんのマガジンエッジコミックスより刊行です。


さて、ありとあらゆる手段を用いてたんぽぽを排除しようと企むかざり。
あげくの果てには、国八を学校に来られなくした人には一千万円をあげる、というとんでもないゲームまで行い始め……!?



かざりの策略で、一度はその投稿が危ういものになったかと思われたたんぽぽ。
ですが、あざみたちの協力によって徐々に状況は改善を始めます。
クラスメイト達の中にもあざみに同調し、たんぽぽのことを「無視しながら無視しない」というスタンスで接していこう、という動きが見え始め、このまま行けば何の問題もなく学校を卒業、そしてすくなくともくにはちの期間を乗り越えることができそうだったのです、が……
自分の思うように事が運ばなくなってしまったかざりが、とんでもないことを始めたのです。
なんとクラスメイトのひとりの指を折り、今夜この子の家に行って何かしちゃうかもしれない、そうしてもきっとあざみは助けに来ないけど、それでもあざみの見方をするのか?と威圧。
自分はみんなの敵だ、私一人をやっつけるだけであざみは解放される、敵を倒さなくていいのか?かかってきなよ、私を殺しでもしなければ止められない、と言いだし……
そして、指を追った生徒に更なる攻撃を加えようとしたのです!!
が、そこで動いたのはたんぽぽでした。
たんぽぽはかざりに後ろから覆い被さり、手でその両目を覆い隠しました。
こうすれば、たんぽぽを無視しなければならないかざりは何もできないはず……!
殺し殺さないなんて話はしてない、無視するかしないかの話をしてるんだよ、とたんぽぽは飾りを説得しようと試みるのですが……
かざりは電気が消えた、何も見えないじゃないか、と運着をして、後ろに倒れ込みました!
おんぶする形になっていたたんぽぽは思い切り頭を撃ち、悶絶。
他人を傷つけることに一切の容赦をしないかざりへの怒りが抑えきれなくなったあざみは、彼女につかみかかるのですが……
かざりはそんなんじゃ殺せない、自慢の竹刀はどうした、突き飛ばしてしまうのです。
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殺す殺すとよく言ってたでしょ、今殺せないでどうする、あざみ!!
いつにないシリアスな表情でそう叫ぶかざり。
男子生徒が割って入り、いったんはその戦いは終わりました。
が、かざりの口はまだ止まりません。
お前たちは何なんだ、あざみの見方で私の敵なんだろう、全員で私を再起不能にすればいい、何もしないお前たちなんか誰の味方でもない!
そう言い終わった時、かざりのお腹に
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たんぽぽのヘッドバッドが思いっきり決まりました。
流石に悶絶するかざりに、たんぽぽは自らもダメージを受けた頭を抱えながら、かざりに言うのです。
あざみちゃんに手を出すな、殺すなら私だけを殺せー!
……かざりはフラフラと立ち上がり……何か言葉を押し殺しながら、その場を去っていくのでした。

弱いくせに、あいつのせいでみんな苦労してるっていうのに。
いつも私に向かってくる、あざみはいつもアイツの味方をする。
胸の中にグルグルと渦巻く、黒い感情。
かざりは……何かを決意したようです。
あざみはどれだけアイツの味方でいられるかな?
わたしなら……

その日の下校は、たんぽぽにとっては嬉しくてたまらないイベントになりました。
堂々と会話こそできないものの、みんな一緒に家に帰る。
大勢での下校が、どれだけ楽しいことか!
一千万の報酬を狙って凶行に走ろうとするものもまだ学校に入るようですが、それを防ぐために動いてくれるものも増えてきまして。
たんぽぽは久しぶりに心から楽しい時間を過ごせたようです。
バス停までたどり着き、流石に目的地と違うバスになるのは……ということで、皆とはお別れ。
いつものようにあざみとたんぽぽの二人で帰りのバスを待つことになってのです、が。
突然二人の前に白い車が止まり、
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あざみを捕まえて中に連れ込もうとしたのです!!
完全に虚を突かれたあざみは抵抗する間もなく車の中に抱え上げられてしまいます。
が、すかさずタンポポがあざみに抱き着き、返して、離してよ!!とそれを食い止めました!!
……それが犯人の狙いだと知らず……
犯人たちはそのまま逆のドアを開けてあざみを放り出すと、たんぽぽだけ確保して走り出してしまったのです!!
そう、たんぽぽを捕えようとして最初から手を伸ばせば、あざみに阻止されてしまったでしょう。
そこで最初はあざみを狙うように見せかけることで、自分が狙われたと思ったあざみの「守ろう」という気持ちを一時的にそらすことに成功したわけです。
まんまとしてやられてしまったあざみ。
そこにいつのまにか、かざりが来ていました。
一千万、あの人たちにあげることにしたの。
きっとうまく処理してくれるわ。
怒り狂うあざみですが、その喉先にかざりはナイフを突きつけます!
30分以内に私がメールを送れば、何も起きない。
みせて、あざみ。
あなたが何をしてでも味方を助けるっていうところを。
誰を殺してでも味方を助けるっていうところを。
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私のように。
そう言って、かざりはあざみにナイフを手渡して……!!



と言うわけで、かざりのとんでもない策謀が蠢く今巻。
かざりの財力をもって行われる、なりふりを構わない恐ろしい行動……
その行動は、容赦なくたんぽぽを襲い、あざみにとんでもない選択を強いるのです!!
何がかざりをそこまで掻きたてるのか?
それは彼女の今までの人生に大きな原因があるようです。
今まで、そして今巻の中で少しずつ語られていくかざりの異常ともいえる家庭環境と、過去に起こしたとんでもない出来事。
彼女が今こうなってしまっているのも、その過去があってのことのようで……
敵か味方か、そして味方のためにどこまでできるのかに以上にこだわっている彼女。
あざみとたんぽぽは、そんな彼女の暴走が起こした事態から逃れることができるのでしょうか?
そして……かざりが救われる道もあるのでしょうか?



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!