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今回紹介いたしますのはこちら。

「比羅坂日菜子がエロかわいいことを俺だけが知っている。」第1巻 紺矢ユキオ先生 

KADOKAWAさんの電撃コミックスNEXTより刊行です。


紺矢先生は00年代終盤から活躍されている漫画家さんです。
電撃系の雑誌で主に活動をされておりまして「不適切」シリーズをはじめとした様々な作品を発表されております。

そんな紺矢先生の最新作となる本作は、恋愛漫画となっております。
ですが本作は惚れた腫れたのドラマが繰り広げられるわけではなく、エロス要素がドラマに深くかかわってくるお話となっていまして……?



ある夏祭りの夜。
幼かった広瀬と日菜子の前に、自らを魔女と名乗る女性が現れました。
魔女は広瀬に問いかけます。
日菜子のことが好きなのは、容姿だけではないんだな、と。
僕は好きな人がどんな姿であっても変わらない、好きなままだと答える広瀬。
すると魔女はこう言ったのです。
賭けをしましょう、あなたが本当にそうだったら私はあなたの願いを一つかなえてあげる。
もしだめだったら……
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あなたから大切なものを一つ奪うわ、と。
その条件は恐ろしくも聞こえましたが、広瀬はダメなわけがないからとその勝負を受け入れます。
魔女はその言葉を聞くと微笑み……
広瀬の耳元で何かを囁いたかと思うと、約束よ、と言い残して去っていったのでした。

その日から八年がたちました。
そんな約束すら忘れてしまっていた広瀬の前に、あの頃と全く変わらない姿の魔女が現れ、告げました。
そろそろいいでしょう、賭けを始めましょう、と。
その賭けが始まると……8年の間に距離を置くようになってしまっていた幼馴染、比羅坂日菜子の、とある姿が定期的に広瀬の脳裏に浮かぶようになってしまったのです。
その日の日菜子の姿はこんなものでした。
自らのあの部分を鏡に映し、こんなところおうきちゃんに見せられないよ、でもこういうの好きなのかな、と広瀬の名前を呼び、広瀬の事を想いながら観察。
よくわからないけどきっと好きだよね、だって私もこんなエッチなんだからおうきちゃんも同じくらい……
そう言って、ベッドに倒れ込み、ひたすら広瀬のことを想い、広瀬の名前を呼びながら自分自身を慰める……
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そんな姿が!!
それは毎日毎日、下手をすれば一日二回も見させられてしまうのです。
広瀬は今日もそんな姿を見せられ、震えてこう叫びます。
こんなの、もっと好きになっちゃうだろ……
自重しろ、魔女!!

翌朝、学校に向かうために家を出る広瀬と日菜子。
同じ学校に通い、同じクラスで、おうちがお隣となれば出る時間も似通うもの。
期せずして同時に玄関から姿を現す二人なのですが、日菜子は広瀬に気がついてもふいと顔を背け、一言も言葉を交わさないまま学校に行くのです。
学校につき、ホームルームが始まりますと、クラス委員長である日菜子が指揮を執って、これから始まる模試でクラスの偏差値を+2するためにどうすればいいか、と言うような議題の話し合いを始めます。
その話し合いの中で、今一つ本気を感じられない広瀬を見つけると……日菜子はあなてゃ初期なんだからもっと積極的に話し合いに参加するべきじゃないか、と食って掛かるのです。
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広瀬の方も、俺は初期なんだから委員長や副委員長が先に決めろよとぶしつけに返していき……
この光景はもはや恒例の物。
二人は非常に相性が悪いと認識されており、普段はほとんどからまず、絡んだと思えばこうして一触即発になる、と思われています。
実際顔を合わせれば無視か喧嘩、と言う状態だったのですが……

正直、日菜子の本当の気持ちを知らなければ広瀬は今の仕打ちに我慢することなどできなかったでしょう。
今でもあの態度には腹が立たないはずもなく。
ですが……気持ちを知っているからには、嫌うどころかどんどん好きになってもいます。
密かに隠し持っている日菜子の友達と談笑している場面の写真を取り出し、おもむろに自家発電を始めるのでした!!

と、その時でした。
自宅のベッドで寝転がっていた日菜子の脳裏に、広瀬が写真片手に、日菜子の名前を呼びながら自家発電をしている姿が映し出されたのは!!
その姿を見て、日菜子は胸を高鳴らせます。
そして同時にこんなことを考えるのです。
やだ、あんな写真使ってる。
もっといい写真を、なんとかあげないと……!

魔女と賭けをしていたのは、広瀬だけではありませんでした。
実は日菜子もあの魔女に、広瀬の全部が好きと宣言。
すると魔女はこう持ち掛けたのです。
彼の全てを見せてあげる、その上で好きでいられるのなら彼を返してあげる。
そうでないなら、お前からの大切なものを一つ奪うわ。
それでも迷うことなく、自分はずっとおうきちゃんのこと好きだから、と言い切る日菜子に、魔女は微笑んでこう付け足します。
条件を一つたしましょう。
18歳まで行為に及ぶのは禁止。
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その約束を守れたら、素敵なプレゼントをあげるわ。



と言うわけで、お互いのあられもない姿を見させられることになってしまう本作。
お互いがお互い、相手に姿を見られてしまっていることはわかっていないようですが……?
二人はお互いの気持ち自体は知っているわけですから、何かのきっかけがあれば急接近するのは想像に難くない所。
実際、この後少しずつではありますが、二人の関係は近づいて行くのです。
そうしてエロスなサービスシーンを交えつつ、二人が近づいて行く様子を描いていく……と言う作品ではあるのですが、それ以外の物語も進展していくようです。
今巻のラストでは、あの有名なお話を連想させるような出来事に遭遇し……!?
思いがけない展開を迎える本作ですが、気になる要素は他にも用意されています。
まず気になるのは、魔女と契約した時の状況です。
同じ日に同じ魔女と契約を交わしたのは間違いないのですが、その契約を交わすまでに至る状況が何やら違いそう。
そもそもなぜ二人は魔女に契約を持ち掛けられたのか?
魔女の求める大切なものとは何なのか、素敵なプレゼントとは……?
様々な謎も用意された本作、エロス要素はもちろん、ドラマ部分も見逃すことはできません!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!