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今回紹介いたしますのはこちら。

「草薙先生は試されている。」第3巻 安田剛助先生 

星海社さんの星海社コミックスより刊行です。


さて、一姫が中学を卒業したらお付き合いしようと言うことになった美奈子。
時は瞬く間に過ぎ、とうとう二人は……!



一姫が高校に入ってから、二人はお付き合いを始めました。
ですがやはり中学校教師と、未成年の高校生、それも同棲のカップル。
あまり大々的に発表することもできず、二人は人目を忍ぶ……と言うほどではないにしろ、おおっぴらにはならないくらいにイチャイチャを楽しんでおりました。

そんなある時、一姫は高校の友達グループとキャンプへ。
そのキャンプの間、離れ離れになった二人にもいろいろあったわけですが……問題はそのイベントが終わり、あえない期間で重いの募った美奈子が一姫に会うため駅に迎えに行ってしまったところで起きてしまうのです。
二人で何やかんやとやっているところに、八重がやって来てしまったのです!
中学校時代ならばいざ知らず、今は学校も違う二人。
二人の関係を知らないものからすれば、二人が会う理由などないはずなのですが……
美奈子はとっさに、涼しい顔で嘘をつきました。
あなた「とも」久しぶりね、学校に行こうとしていたら偶然久保田さんと会ったから少し話をしていたの。
今は夏休み中です。
美奈子のそんな話を聞いた八重は、そんな時でも学校に行かなきゃいけないなんて忙しいのね、金曜日あたりにランチに誘おうと思ってたけど難しいかしら、と言いまして……
思わず誘いを受けようとする美奈子なのですが、八重から見えない死角で一姫におしりをつねられて正気に。
また予定を合わせて行きましょう、とその場はお別れとなったのです。

その時はまだセーフでした。
ですがこのまま逢瀬を繰り返していけば、二人の関係が八重にばれてしまうのも時間の問題と言ったところでしょう。
しばらく会うのを控えたほうがいいのだろうか、せめてもっと頻度を減らすべきなのかもしれない。
そうする方がいいのは間違いないのですが、いまですら二週間に一度くらいしかあっていないわけで。
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これ以上減らすのはイヤだ、と二人の意見が一致してしまいます。
それならば、外ではなく人目につかないところで会うようにすればいいのではないか?
人目につかないところ……
出てきたアイディアは……美奈子の家でした!!
だってほかに方法がないじゃないか、それとも私と会うのを諦めちゃうんですか?
……そう言われてはどうしようもありません。
彼女を自分の部屋に招く。
そうなれば、ひょっとして、いや、ひょっとしなくてもあんなことやこんなことになってしまうかも……?
追い詰められた、かもしれない美奈子ですが、期待ももちろんあったりなかったり。
にやにやを抑えきれず、部屋を掃除し、おしゃれ感のあるグッズをそろえて……としているうちに、二人のおうちデートの日がやってくるのです!!

一姫はやっぱりものすごい勢いで誘惑してくるのですが、
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自分自身を信じなかった美奈子が、あえて一番くたびれた下着を着ておいたことでその誘惑をはねつけることができました。
18歳まではそう言うことしないって約束だったわよね。
そう言った彼女に、一姫は不満を募らせます。
こんな状況でも断られちゃうんですね。
この間本当はちょっとばれて欲しかったんです、お母さんに先生は私の物だって宣言したかったのかも。
だけど先生はお母さんに必死で言い訳してて……
先生はやっぱりお母さんが一番なんだなって思い知らされました。
……美奈子が必死に隠したのはもちろんそれが理由と言うわけではないのですが……
まだ美奈子が八重への思いを強く抱いていると疑っている一姫は信じることができません。
私がお母さんでも拒めましたか?
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もしお母さんが昔、先生のこと少しでも恋愛対象として気にしてたんだとしたら!?
そう食い下がる一姫ですが……口に出してから自分の言葉があまりにもデリカシーのないものだと気付きます。
暗い影を落とした顔で、え?と何とも言えない声を漏らす美奈子。
そしてそのタイミングで……八重からの電話がかかってくるのです……

八重に呼び出された美奈子。
待ち合わせ場所で先に舞っていた八重は……すぐに本題に入ってきました。
最近あの子、誰かからのメールや着信を待ってて、やたらケータイを気にするようになったし。、妙におめかししてこそこそ出かけて行くし……
多分恋人ができたんだと思うの。
ねえ、ミナ。
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あなたじゃないわよね……?



というわけで、いよいよクライマックスとなる本作。
やはり美奈子と一姫のお付き合いには障害が多く待っているようです。
そしてその最大の関門は……八重のようです。
美奈子の親友であり、美奈子の最愛の人だった人物であり、一姫の母親である八重。
異性愛者であり、そして一姫の親であり、美奈子の親友であると言う立場からすれば二人の関係を喜んで受け入れることなどできるはずがありません。
そしてずっと八重を想い続けてきた美奈子が、八重の悲しむような決断をすることも考えづらく……
美奈子の性格からして、そっと自分から何も言わず一姫から離れて行ってしまうことも考えられます。
ましてやあんなことを言われてしまい、心に傷を負った今なら……

だしぬけにやって来た、最後の試練。
果たして二人は心の底から笑顔になれる結末を迎えることができるのでしょうか?
怒涛の、万感のクライマックス、見逃す手はございません!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!