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 今回紹介いたしますのはこちら。

「ラストギアス」第3巻 高橋脩先生 

角川書店さんの角川コミックス・エースより刊行です。


さて、ゼパルの新たな犠牲者となってしまった真琴。
草太は立夏との関係を続けながら、ひそかに真琴の相手をすることとなってしまいます。
と同時に、壮太は自分の「一番愛している人物」が誰なのか確信が持てなくなってきていて……?


真琴の落としてしまった魔導書を拾った、担任の志乃先生。
奇麗でかっこよく、恋愛経験豊富な大人。
そんなイメージの志乃先生でしたが……

志乃先生は草太と真琴の「関係」を見てしまい、さらにちょっとしたことで草太に助けてもらったことをきっかけとして、その体に異変を感じるようになっていました。
頻繁に見てしまう、草太と関係に及ぶ夢。
そしてその夢の中でささやかれる、 悪魔のような女性のささやき。
さらに起きている時でも草太と出会うとつい意識してしまうなど、まるでうぶな乙女のような反応までしてしまうのです。
……志乃先生は、もてます。
生徒に告白されたことは何度もありますし、同僚の教師からも幾度となく誘われることも珍しくありません。
ですが……志乃先生はだからと言って、自分が本当に持てモテているとは思えないのです。
なぜなら、今の「かっこいい」志乃先生は、本当の志乃先生の姿ではないから。

女子生徒からは恋愛相談を受けることの多い志乃先生ですが、みんなのイメージとはまるで違い、実はいまだに誰ともお付き合いしたことがありません。
ですが今まで彼女が見てきた少女漫画やらなんやらの知識を総動員して、それらしいアドバイスをしていたら不思議とみんなうまくいき、より一層頼られるようになって行ったのです。
そんな志乃先生が思いを寄せているのが、ジェイナ君。
ジェイナ君というのは志乃先生がドはまりしている漫画の少年キャラなのですが、そんなジェイナ君と主人公の恋にあこがれ続けていまして……
今も新刊が出ると見るや、得点目当てに複数の書店で新館を購入したりしているのです。
その時の志乃先生の姿は、
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ダボっとした服にさえない眼鏡、目深にかぶった帽子、見るからにそっち系といった格好でした。
しかしこの姿こそが、志乃先生の本当の姿なのです。
学校での姿は仮の姿、こうしてお気に入りの漫画を購入するために奔走する今の姿のほうが、志乃先生は笑顔でいられるのです。
と、そんな時でした。
何やら楽しそうに街を歩いている、自分がアドバイスを与えた生徒のカップルを見つけたのは。
もうすぐ試験だっていうのにいちゃいちゃして、成績が落ちても知らないわよと心の中でお小言を言う志乃先生。
同時に、私もあんな恋をしてみたかった……などと考えてしまい、すぐさま頭をフルフルと振ってその考えを頭の中から追い出すのです。
そしてジェイナ君の特典イラストを眺めてジェイナ君成分を補充するのですが……
前方への注意が足りなかったのでしょう、志乃先生は人にぶつかってしまいました。
しかもその人というのが……
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まさかの草太!!
慌てて逃げるように速足でその場を去っていく志乃先生。
自分だと気づかれていないだろうか、とドキドキしながらとにかくその場を離れるのですが……なぜか草太は、志乃先生を追いかけてくるのです!!
追いかけられれば逃げてしまうのが(やましい思いのある)人というもの。
ですが慌てて逃げたせいで、志乃先生は思い切り転んでしまいました。
草太はそんな志乃先生に……落としましたよ、といつの間にか落としていたあの特典イラストを手渡してくれたのです。
そして、立てますか、と手を差し伸べてくれて……
志乃先生の胸はときめいてしまいました。
こんな少女漫画のワンシーンのようなことが、
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現実に起こるなんて。
結局志乃先生に気が付かないまま去っていった草太を見送る志乃先生の胸は、激しく高鳴って……

その夜もまた、志乃先生は草太と関係を持つ夢を見ました。
もう志乃先生は、疑いようもなく草太にひかれてしまっています。
それを待っていたのが……ゼパルでした。
ゼパルは語り掛けます。
今見ている光景を現実のものにしてあげる。
その代わりあなたはほんの少しだけ欲望が抑えられなくなる、でも問題ないわ、好きな人に鎮めてもらえばいいんだもの。
彼との関係を望むなら一言こう言いなさい。
「ゼパルよ、あなたと契約を結びます」と。
……志乃先生は、ゼパルにささやかれるがまま、口にしてはならないその言葉を……!!

翌朝、昨夜はまた草太の夢を見た気がする、と寝ぼけ眼をこする志乃先生。
そんな志乃先生の傍らには……あれがあったのです。
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ゼパルとの契約を示す……あの、魔導書が!!


というわけで、三人目の呪いの被害者となるヒロインが登場する本作。
今巻はほぼまるまる一冊、志乃先生がメインとなっております。
かっこいい大人の女性と思いきや、経験などまるでない少女マンガ好きの地味な女性、と言う本性を持っていた志乃先生。
そんな彼女が初めて(ジェイナ君以外に)抱いた恋心は、ゼパルによってまんまと取り入られてしまったのです。
いかに経験がない彼女であろうとも、ゼパルの呪いの力は絶大。
草太にものすごい勢いでアプローチをかけてくることとなります!
立夏に隠れて真琴と関係を重ねてしまっている草太ですが、そこに志乃先生まで加わることになり……
その綱渡りの関係は草太を悩ませる舞わけですが、他の悩みも浮上してきます。
それは……「一番愛している人物」が誰なのか、と言う問題です。
以前までは立夏と言ってよかったのでしょうが、周囲の女性たちの気持ちを知り、関係を重ねることで草太自身誰が一番好きなのかがわからなくなってしまっているのです。
そうして悩むことこそがゼパルの思うつぼなのでしょうが……
果たして草太はこの呪いから逃れることができるのでしょうか?
そして3人のヒロインは……?
ストーリーからもサービスシーンからも、目が離せませんね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!