「鉄鍋のジャン!!2nd」第6巻 西条真二先生
富士見書房さんのドラゴンコミックスエイジより刊行です。
さて、全日本中華料理王決定戦も準決勝となりました。
1グループ4人で戦い、3グループのトップ一人が決勝に進めると言う過酷な戦いで、ジャンと同じグループにはなんと大谷一族の木琴と水蓮がいて……！？
料理は終わり、審査の時がやって来ました。
木琴も水蓮も、今まで戦ってきた大谷一族以上の力を持っています。
だと言うのにジャンはまだ余裕の表情。
木琴と水蓮は、ジャンが今回の調理で「致命的なミス」をしていると確信していることもあり、勝利するのは自分だと確信していて……
もしかしてお前はまだ決勝に進むのは自分だと思っているのか？
ニヤつきながらジャンにそう尋ねるのですが、対するジャンは
それどころかジャンは、二人にこう言うのです！
おめでたいヤツらめ、お前らこそ思い知れ、致命的なミスをしやがって！、と！！
バチバチと飛び散る火花はとりあえずおいておきまして、まずは出来上がった料理の評価をしなければなりません。
水蓮が出してきたのは、岩茶でスモークしたアナゴと栗の中華おこわ。
真っ黒な見た目には少し驚かせられるものの、食べてみればなるほど美味。
甘辛い味付けをされた勢力のつきそうなアナゴの味わいは、食べやすくどんどんとおなかに入っていきます。
さらになぜか食べれば食べるほどすっきり落ち着いてくる、薬膳の効能も盛り込まれています。
行姫と同じく、薬膳を得意とする水蓮ならではの料理で、滋養強壮・脾臓強化。呼吸器改善の効能を持つだけでなく、食べた人間に満腹感を与え、続く他の料理の審査を滞らせる罠にもなっているのです！！
さらにここで、大谷による褒めちぎりのアシストが入ります。
大谷はどうしようもない下衆ですが、その下の確かさだけは誰しも認めるところ。
どうやら水蓮には相当な高評価が与えられそうです！
次は木琴の番。
木琴が出してきたのは、神戸牛をタリアータ風に調理し、山芋のムースを盛り付けてそこに松茸を凍らせた上に細かく砕いてふりかけ、さらに食用の金箔スプレーで豪華に飾り立てた料理でした！！
まずその金ぴかの見た目から圧倒されるこの料理ですが……味のみならず、見た目に反してふわふわで柔らかな食感も魅惑的。
ついでに大谷のアシストも加わって、こちらもなかなかの高評価となりそう。
その後は……縞島の料理ですが、まあ彼はこの激戦区に放り込まれた可哀想なやられやくにすぎないようです。
不味くはないものの取り立てて上手くない、ありきたりで大会向きではない、と酷評されてしまいました。
こちらには大谷、料理技術をあげたいなら自分のところで大谷流中華料理術を教えてやる、五番町飯店を超える大谷日堂の技術を教えてやる、と宣伝するのです。
……が。
そこでジャンはいつもの不遜な口をはさみました。
大谷センセ、あんたもたいがい忘れっぽいな。
あんたは俺の母にもクソオヤジにも勝てなかったんだろ？
大谷日堂では五番町にも秋山にも勝てないんだよ！永遠にな！！
今からそれを見せてやるよ！！
ジャンは料理を出す前に、母とのこんなエピソードを思い出していました。
ジャン、料理人にあレベルの違いというものがあるの。
そのレベルには、いい料理人とすごい料理人というものがあって、いい料理人はうまいとほめたたえられる料理が作れて、凄い料理人にはそれ以上の人が恐れおののく料理を作ることができるの。
ジャン、
ジャンは木琴と水蓮にこう言います。
あんた達はいい料理人を越えた凄い料理人のようだ、それは認めるよ。
だが、
お前らに実をもってわからせてやるぜ、致命的なミスもな！！
そう言ってジャンが出した料理は
ですがその実態は……！！！
と言うわけで、準決勝が決着する今巻。
この大会では頂点を目指すと言う大目標の裏で、Vs大谷一族との決着、と言う物語が軸となっている、と思われていました。
ですがその決着は、この準決勝で迎えることとなるのです！！
水蓮と木琴が「失敗」と言っていたジャンの調理。
実際でてきた料理も黒焦げのステーキでした。
ですが勝つためなら何でもやる秋山、そして料理は心だと言い切る五番町、両方の血を引くジャンがそんなミスをして、そのまま料理を出すはずもなく……！！
驚愕の料理、その真の姿をその目でご確認ください！！
そして他のグループでも決着がつけられ、そのまま決勝戦へ！！
予想通り勝ち抜くあの人物に、そう来たかと言う人物、三人の料理人が争う決勝戦の舞台とは！？
決着は間近のようですが……
やはりジャンの両親の現在も気になるところ！！
そのあたりのお話も期待してしまうのですが……どうでしょう！！
今回はこんなところで！
さぁ、本屋さんに急ぎましょう！！
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