「星の★王子さま」第4巻 漫★画太郎先生
集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。
さて、ババァを倒すため、 仲間を集めながら星から星へと旅をする王子とパヤオ。
続々と仲間を増やしていったものの、今回立ち寄った星にいた「うぬぼれ屋」は今まで以上の力の持ち主で、パヤオは致命的なダメージを負ってしまい……!?
パヤオたちの旅と戦い、それはそれとしまして……
本作の連載継続をかけた起死回生の一手として、画太郎先生と編集のモミーはなぜか「等身大ババァフィギュア」を作ることにしました。
そしてそのフィギュアを作るため、今やすっかりおなじみとなったクラウドファンディングを実施。
その返礼品として、画太郎先生の代名詞ともいえる「トラックオチ」をしてもらえる権利を先着10名に贈ることになりました。
その金額、実に25万円!!
果たして作品内でトラックで轢かれる権利に25万円出すイカレ……もとい、猛者が10人もいるのでしょうか!?
10月某日、集英社のエントランス。
そこでモミーが拡声器を片手に、「権利」を手にした人物の点呼をしていました。
消化器系内科医師、久野木健康。
人見知りペーパードライバー、梅ちゃん。
眼科医、院長。
IT企業役員、夏海龍司。
会社員、ウキ☆シズミ。
チャームポイントは唇のほくろ、松本章太。
ゲーム会社社長、松田。
キモオタ、龍々亭シャブ太郎。
趣味・放火、家入。
アニソン歌手兼ゲームメーカー経営者、bamboo。
モミーの先導で、バスに乗ることになった一同。
早速登場するバスですが、いち早くウキ☆シズミがそのバスが「世にも奇妙な漫☆画太郎」のバスジャックの回に登場したバスじゃないか、と見破りました。
なるほど見た目はそっくり、運転手も漫画そっくりでそのシーンと同じような表情までしているのです。
凝ってる、25万円払った買いがあった、と喜ぶパトロンたちなのですが、そこで松田が気が付きました。
確かあの漫画のラストって……
時すでに遅し。
一同はそのバスに思いっきり轢かれ、そのままバスごと壁に激突!!
……という感じでいつもの画太郎先生なら返礼を終えてしまっていたかもしれません。
ですが……今回に限っては話が違います。
これはただの始まり。
「パトロンロワイアル」。
パトロンたちの血を血で洗う、サバイバルデスゲームの幕が開くのです……!
最初に気が付いたのは、久野木健康でした。
幸い無傷だった彼、バスの衝突した方を見てみると……バスの乗客たちの死体に混じり、ウキ☆シズミの死体を発見します。
そして、両腕が切断されたしまった松本章太の姿も見つけるのです。
内科医の久野木健康でしたが、幸い(?)趣味でパッチワークをたしなんでいた為、あっさりと縫合してのけました。
松田に至っては眼球が飛び出してしまっていたのですが、そこは眼科の院長の出番。
これもぐいーん、スポンと治療し、事なきを得たのです。
と、そこにモミーが現れ……こんなことを言い出したのです。
せっかく間引いたのに余計なことしやがって、と……!!
間引いた、ということは、この事故はモミーが仕組んだことだとでもいうのでしょうか。
そーゆーこっと!と悪びれずに答えるモミーに、怒りを爆発させたのが院長でした。
俺たちは階段落ちがしたくて25万円払ったんだ、約束が違うじゃないか!
怒り心頭の院長はモミーの首根っこをつかんで締め上げるのですが……
モミーは拡声器を院長の方に向け、何やらスイッチを押しました。
院長は即死してしまうのです!!これから階段から落ちてトラックに轢かれて死のうという者に対していうのもなんですが、なんとむごい殺し方をするのでしょう。
怒りや絶望がその場を支配する、その前にモミーは自らすべてを説明し始めます。
俺だってこんなことやりたくてやってるわけじゃねー!
俺だって、お前らがナイアガラの滝みてーに一斉に階段落ちする勇姿を見たかったさ!!
だけど、無理なんだ!!
昨日念の為一級建築士を呼んで、10人同時階段落ちができる強度があるか調べてもらったんだ。
そしたらあの階段、あまりにも画太郎が酷使しすぎたために、鉄骨がボロボロになっちまってて……
一度に三人までが限界なんだって!!
……突然カミングアウトされた、あの階段の寿命。そう、トラックオチを体験できるのは、あと三人だけ。
その三人の座をかけて……一同は、画太郎先生的死刑場を巡り、生き残るためのサバイバルをすることになるのです!!
ああ恐るべしパトロンロワイアル。
階段から落ちてトラックに轢かれて死ぬために、死んで行ってしまうのは誰なのか……!!
残り人数は8人!
生き残る(その後死ぬわけですが)のは、誰だっ!?
というわけで、本編を完全に中断して、パトロンロワイアルの方に注力しだしてしまった今巻。
画太郎先生の悪い癖なのか良い癖なのかはわかりませんが、本作もやっぱり脱線してしまいました!!
とはいえ今回はいつものような脱線とは違って、完全に本編は置いておいて、の番外編。
きっと決着まで描かれれば、本編に戻ってくるはず、と信じたいのですが……!!!
更にいつものような脱線ともう一つ違うのが、いつもならば引き伸ばしまくるであろうこのパトロンロワイヤルもまた、非常にテンポよく進んでいくこと!!
一人ひとり死んでいくなんて生ぬるい展開にはならず、ガンガン人数が減りまして、今巻のうちになんとパトロンの数が二人にまでへっちゃいます!!
予定の三人より少なくなっているのはなぜなのか、誰が生き残るのか?
そのあたりは皆様ご自身の目で確認していただきたいところです!!
そしてそのパトロンロワイアルで回る死刑場なのですが、なんと画太郎先生の過去作の世界を巡るという豪華な死刑場だったりするのもポイントでしょう。
今巻では、「まんゆうき」の世界に突入!!
そこでは一体何が待っているのか、おなじみのキャラクターは出てくるのか!?
画太郎先生作品ファンならば間違いなく楽しめる、とんでもない番外編になっているのです!!
今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!
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