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今回紹介いたしますのはこちら。

「マイホームヒーロー」第6巻 原作・山川直樹先生 漫画・朝基まさし先生 

講談社さんのヤンマがKCより刊行です。


さて、最後の夜の賭けに出た哲雄。
その賭けは成功した……かに見えましたが、最も真実を知られてはいけない相手、麻取に自分が犯人であることがばれてしまいます。
延人の部屋の中で二人きりになり、催涙スプレーを浴びせられてしまい、さらに仲間を呼ぶ電話をかけられてしまった哲雄でしたが、ギリギリのところで偶然麻取の電話を叩き落とすことができて……?




哲生が倒れる際に跳ね上げた足が、麻取の電話を跳ね飛ばしました。
その足は本当に形態を跳ね飛ばしただけで、決してダメージを与えられるようなものではありません。
ですがその生い立ちや地位から、今まで生きてきて一度も暴力を振るったことも振るわれたこともなかった麻取はわずかながらうろたえ……
催涙スプレーに悶絶する哲雄が勝機を取り戻すまでの間ができたのです。
同時に二人は、電話を手にすることを考えます。
四つん這いになって形態に手を伸ばす麻取。
その姿がおぼろげながら見えた哲雄は、タックルをして麻取を電話口に出させることを防ぐのです。
そして電話口から聞こえてくる相手の声を頼りに、何とか携帯を奪い取ることに成功!!
後はこの電話を切ることができれば……と考えていたその時、麻取は大声でその電話口の先にいる窪の名を呼んだのです!!
とっさに哲雄は、
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携帯を麻取の肘にたたきつけて破壊!!
何とか電話をさせないことに成功したか……と思われたその時、麻取は手近にあった瓶を手に取り、哲雄にたたきつけたのでした!!

そのもみ合いをしている周囲では、様々な反応がありました。
二人のもみ合う部屋の下の部屋では、その争い事をしている物音を不審に思い、警察に電話しています。
そして電話を受けた窪は……急に電話を切られたため、運転手をしていた部下の土井が何かへまをして怒らせたのではないかと考えていました。
すかさず窪は土井に電話をかけ、電話をかけてきたのにすぐ切られたが、馬鳥さんは今どうしているのか、と尋ねます。
土井は「一人にしてくれ」と不機嫌そうに言われたが、と状況を伝えますと……なにせ相手は気難しいところがあるうえ、機嫌を損ねれば何をするかわからない麻取です。
土井の「マンションから出てきてないから大丈夫」と言う予想を聞き、そのまま様子を見ることにしたのでした!

もみ合いになり、お互い生傷だらけになっている哲雄と麻取。
麻取は足元に転がっていた催涙スプレーに気が付き、手に取って噴射するのですが……
距離が近すぎた事、そして哲雄が手で振り払ったことでガスが自分にもかかり、自爆してしまいました。
お互い目が良く見えない状態での殴り合いは、空振りや力の入っていないままのパンチばかりで、まるで決定打になりません。
麻取は、そんな中でどうして息子を殺した、と哲雄に尋ねました。
お前の息子が娘を殺そうとしたからだ、と答える哲生ですが、麻取はお前の娘なんか知るか、と自分勝手なことを言うばかり。
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結局は、お互い自分の子供のために、相手の子供が死んでも仕方がない、と言う愛とエゴを主張し合うだけなのですから……この戦いを止める手段など存在しないのです。
二人は決定打を欠いたまま、泥仕合を繰り返し続けるのですが……
戦いは突然、佳境を迎えます。
バランスを崩して倒れた麻取は、自分の手元に電気コードがあることに気が付きます。
そしてそのコードを手にして……
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一気に哲雄の首に絡みつかせたのです!!!
グイグイと締め付けられる、哲雄の首……!!
いくら二人が全く喧嘩などしたことのない者同士で、慣れない拳を振るうだけの泥仕合を繰り返したとしても……終わりは必ず来るのです。
二人の目的は一致しているのですから。
息子の恨みを晴らすため。
家族の安寧を手に入れる為。
……目の前にいるこの男を、殺す。



と言うわけで、二人のぶつかり合いが終わりを迎える今巻。
果たして哲雄は、麻取を始末し、娘と妻の平和を手にすることができるのでしょうか。
はたまた、麻取によって逆に殺され、遺された二人にまで魔の手を伸ばされてしまうのでしょうか……?
ですが哲雄にとってこの戦いは、麻取を殺すだけでは終わらないわけで。
他の仲間に、そして警察に気が付かれないまま、麻取の死体を始末する。
そこまでしてようやく終わるのです。
あまりにも困難に見えるそのゴールまで、哲雄はたどり着けるのか?
息詰まる第1部のクライマックス、まだまだこの後二転三転する怒涛の展開はぜひともその目で確かめていただきたいものです!!

さらにこの後、物語はまさかの第2部へ。
いくらトラブルの元となるものを始末したとしても、人を殺したという罪と、それが明るみに出ればすべてが終わると言う不安はついて回ります。
そんな号が招く物語となるのか?
第2部もやはり目が離せないものとなりそうですね!!




今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!