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今回紹介いたしますのはこちら。

「呪術廻戦」第3巻 芥見下々先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


さて、死んだことになった悠仁が一人修練を重ね、遺された(と思っている)伏黒と釘崎は2年生と合流、今日との姉妹校との交流会へ向けて準備をしておりました。
そんな時、伏黒たちの前に京都校の東堂葵と、禪院真依が姿を現し、挑発するような態度をとってきて……?



東堂は初対面の伏黒に、好きな女性のタイプを聞いてきました。
何でも性癖にはその人物の全てが反映される、とのことで、女の趣味がつまらない男はそいつ自身もつまらない、つまらない男は大嫌いだ、と続けます。
その返答次第では、半殺しにすると言う東堂。
その全身にみなぎっている殺気は、それが上段などではないことを現しています。
……本来ならば初対面の相手に応えるのも馬鹿らしい質問ですが……一緒にいる釘崎は丸腰。
あらごとになった場合、巻き込まれて大変なことになってしまいかねません。
伏黒は……少し思いを巡らせた後、真面目にこう答えました。
別に、好みとかありませんよ。
その人に揺るがない人間性があれば、それ以上は何も求めません。
そのイケメン的な発言に、釘崎は悪くない答えだとにんまり、敵と言ってもいい存在の真依も交換を持ったご様子。
なのですが、東堂は……
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やっぱりだ、退屈だよ、伏黒、と、涙を流し、同時に殺気を垂れ流すのです!!
その殺気、伏黒は背筋に怖気を感じ、すぐさまガードを固めました!!
が、東堂は構わず伏黒にラリアット!!
伏黒は思い切り吹き飛ばされてしまうのです!!
釘崎はすぐさま伏黒を助けようと駆け出すのですが、その出ばなをくじくように、真依が背後から抱き着いてきました。
あーあ、伏黒くんかわいそ、二級術師として入学した天才も、一級の東堂先輩相手じゃただの一年生だもん、あとで慰めてあげよ。
そんな、完全に上から見下すような……いや、事実見下して馬鹿にする台詞を聞いて、釘崎も黙っていられなくなったようです。
真依にこう言い返すのです。
似てるって思ったけど、全然だわ。
真希さんの方が百倍美人。
寝不足か?毛穴開いてんぞ。
……真依の表情が、明らかに苛立ちを感じさせるものとなりました。
そして……口の利き方、教えてあげる。
そう言って、釘崎に銃型の呪具を突き付けて……!!

ずんずんと距離を詰めながら、東堂はぶつぶつと自分勝手なことを呟いています。
一目見た時からわかってた、こいつは退屈だと。
でも人を見た目だけで判断しちゃあいけないよな、だからわざわざ質問したのに、、お前は俺のやさしさを踏みにじったんだ。
……何を言っているのか、よくわかりません。
髪形だけでなく、頭の中身までパイナップルなのか、と漏らす伏黒ですが、その心の中は戦うための準備で渦巻いています。
東堂葵。
彼は、昨年起こった呪術テロ、「新宿・京都百鬼夜行」の際、京都に現れた一級呪霊5体、特級呪霊1体を一人で祓った、と言う伝説級のエピソードがある、正真正銘の実力者。
しかも噂では術式を使わないとまで言われているのですが……そこに関しては東堂自身が否定します。
その噂はガセだ、特級相手には使ったぞ。
こともなげにそう言う東堂ですが、つまり一級呪霊に対しては術式なし、純粋なパワーで打ち倒したと言う事で……その発言で彼の恐ろしさが浮き彫りになったと言えましょう。
これは手を抜いたり、様子見をしたりする余裕はないでしょう。
すぐさま伏黒は、鵺と蝦蟇を合わせた「不知井底」を呼び出し、距離を取って戦おうと構えを取りました。
東堂は近接戦闘でガンガン攻めてくるタイプ、距離を取って気をうかがい、拘束する。
そう考えていたのですが、東堂は想像以上にすさまじい力を持っていました。
気が付けば、背後に回っている東堂!!
そのすさまじ過ぎる速さに驚愕している間もなく、東堂はそのまま伏黒を持ち上げます。
薄っぺらいんだよ、身体も、女の好みも。
そう言って、美しいブリッジのジャーマンスープレックス!!
頭から伏黒を地面にたたきつけるのです!!
伏黒は手痛いダメージを負いながらも、すかさず東堂の手の指を一本握り、折り曲げると言う反撃を試みました!!
が、すかさず東堂は飛びのいてダメージを回避!
同じように飛びのいて距離を取ろうとした伏黒に再び猛然と襲い掛かり、顔面をキャッチ!!
そのままダッシュして、コンクリートの壁へとたたきつけるのです!!
しかも攻撃はそれで終わりではありません。
東堂が力を籠めるとはじかれたように、有名なお寺の舞台を下から突き破って上空へと打ち上げられてしまうのです!!
例にもれず、退屈。
そう言って止めを刺さんとする東堂ですが……そこに、不知井底が舌を伸ばし、東堂の両手と胴体を拘束したのです!!
……ところが東堂、その舌を簡単に引きちぎり、やる気がまるで感じられん、とつまらなそうに言うのです。
力の差を見せつけられた伏黒。
絶望……は、せず、東堂をにらみつけて言うのです。
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下手に出てりゃ偉そうに、そこまで言うならやってやるよ。
伏黒が隠していた「何か」。
それを感じ取り、東堂の顔にも若干の緊張が走るのですが……すぐにそこに、「動くな」と言う声が響きます。
2年生、棘の呪力のこもった言葉、呪言です。
さしもの東堂も一瞬動きが止まり、そこにパンダが乱入!!
何やってんの!と東堂を殴りつけ、その場を何とか収めようとするのです。
すると意外なことに、東堂はあっさりと帰ると言いだしました。
退屈し通しと言うわけでもなさそうだ、
乙骨に伝えとけ、オマエも出ろ、と。
どうやら伏黒の最後の一手に何かを感じ、伏黒をほんの少しだけ認めたようです。
これでとりあえず、不測の事態を避けることができた、かに見えたのですが……
その頃、釘崎は真依によって、ボロボロにされてしまっていたのです。
呪術し続けるなら、喧嘩売る相手は選ぶことね。
そう言って、もうボロボロに釘崎に更なる攻撃を放とうとして……!
ところがそこに現れたのです。
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ウチのパシリに何してんだよ、真依。
そう言って現れたのは、真依と双子の姉妹である、真希!!
お互いがお互いを落ちこぼれと罵り合うこの二人……この状況で出会って何事もなくお別れ、となるはずもなく!?
一触即発のこの状況、果たしてどうなってしまうのでしょうか!!



と言うわけで、京都校との交流会に向けて、着々と因縁が積み重ねられていく今巻。
おそらく京都校最強であろう東堂だけでも厄介そうですが、ただでさえ真希と因縁深い真依の存在はこの二校の間に何か波瀾を巻き起こしそう。
実際すでにその交流会を前に波乱が起きているわけですし……
この二校のがぶつかり合う交流会、どうなるのか楽しみでなりませんね!!

そんな伏黒たちの様子が描かれた後、お話は再び悠仁メインの物語となっていきます。
悠仁はとある一級呪術師とともに呪霊と戦うこととなるのですが、その一級呪術師も呪霊も一癖も二癖もある人物で。
さらにそんなものたちの中に、また別の少年が巻き込まれて……?
伏黒たちのパートはまだ同じ呪術師同士と言う事もあって、ひとつ間違えば死ぬ、と言うほどの緊張感はなく、パンダや東堂の個性もあってコミカルさも残っていました。
ですが悠仁のパートは、彼持ち前の明るさだけでは到底カバーしきれない、壮絶で無慈悲な物語が用意されているのです!!
ただでは終わらないであろう悠仁のパートからも、目が離せません!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!