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今回紹介いたしますのはこちら。

「trash.(トラッシュ)」第11巻 原作・山本賢治先生 漫画・D.P先生 

秋田書店さんのヤングチャンピオン烈コミックスより刊行です。


さて、村上組の標的となってしまい、エクスプローダー&ハルバートの凄腕の殺し屋二人組に狙われてしまった美能子達。
るしあとマインは分断され、さらに人質をちらつかされて絶体絶命のピンチに陥ってしまったのでした。


美能子の目の前で、その彼氏と交わる。
そんなサディスティックな行為を堪能したハルバートは、いよいよマインに手を下そうと歩きだしました。
気絶しているマインに、美能子は起きろと叫ぶのですが……マインは動かないまま。
残念、起きないね、と笑顔のまま斧を振り下ろすハルバート!
その刃は、マインの左腕を切断してしまいます。
その衝撃で目覚めるマインですが……腕は切り落とされ、腹からは内臓が顔を見せている、そんな状態にもかかわらず、冷静そのもの。
あれ、痛くないの?と思わず尋ねるハルバートに、マインは言うのです。
痛くないよ、こんなくらい、と。

とはいうものの、ダメージは大きいと言わざるを得ないでしょう。
起き上がったマインに、そんな腕で何ができるのかな?と小馬鹿にするように語りかけるハルバート。
マインは全く怯むことなく、お前を殺してここから逃げる、と答え、戦意を燃え上がらせるんです。
そんな体で勝てると思ってるの?と笑いながら、斧を振り回すハルバート。
マインは瀕死の重傷を負っているとは思えないほどの身のこなしでその攻撃をかわし、ハルバートの背後に回りました!
そしてハルバートが振り向くよりも早く、すさまじく重い左のミドルキックをお見舞いしたのです!!
ハルバートは壁にもたれかかり、ちょっとタンマ、今のは効いた、とのたまうのですが、背中を向けて壁に寄りかかるその姿はチャンス以外の何物でもありません!
マインは思い切り、ハルバートの背骨をへし折らんとキックを0見舞います!!
奇妙な悲鳴を上げるハルバートですが……地面に倒れたのはマインのほうでした。
キックした時に感じた奇妙な感触……それは、普通の人間を蹴り飛ばした時のそれとは明らかに違います。
ハルバートは、背骨折れると思った?と笑いながらゆっくりと振り向き……こう言うのです。
ハルたんもね、昔吾我妻センセに手術してもらったんだヨ。
腕と足と、背中の骨を。
筋肉もものすごーく強いンだヨ!
あなたの倍くらい。
みっともない傷も残ってないしね。
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……炭素鋼骨格。
それは、マインが吾我妻の手術によって埋め込まれた、強靭な骨格です。
その結果、マインは体に大きな傷が残されることになったのですが……
ハルバートは同じ骨格を埋めてもらったうえに、傷も残らず、さらに筋肉まで強化してもらった、とのことのようで……!!
マインの背骨へのキックはほぼノーダメージ!
ハルバートは凄まじいパワーでマインを殴り飛ばしたのでした!!

ハルバートのラッシュは続きます。
一方的に殴られる中、何とか逆転しようとその手をキャッチしてみたりもするのですが、圧倒的な筋力差であっさり振りほどかれ、あげくには逆に掴みあげられてリフトアップ、壁に叩きつけられてしまいました。
が、壁だと思っていたのは何処かの部屋に続く扉。
その部屋の中へとなだれ込むマインですが……その部屋の中には、見も知らない何人かの男が監禁されています。
実はこの男たち、るしあとものすごく重要な関係のある男たちなのですが……マインはもちろん、ハルバートも何者なのか知らない様子。
美能子もよくわからないようで、一体自分たちを狙っているヴァルゴは何のつもりでこんなことをしているんだと首をかしげるほかないのです。
そして男たちのことなど興味のないハルバートとマインの戦いは再開します。
また一方的にハルバートが攻撃をし続ける展開となるのですが、マインはとにかく踏ん張り続けます。
頑丈だなぁ、でもハルたんはもっと頑丈でタフだから、ぶっ壊れるまでタコ殴るよ!と、それでもハルバートは殴り続け……
そんな時でした。
真打ち登場、と
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ブロンコマスクが現れたのは!!

そして、るしあのほうにもとんでもない出来事が起きています。
エクスプローダーに痛めつけられ、非情な攻撃を加えられたるしあでしたが、その命だけは守り抜くことができました。
そして、ようやくヴァルゴの正体や目的を知ることができたのですが……そこで、ヴァルゴが持ち掛けてくるのです。
私の使っている殺し屋は、エクスとハルだけじゃない。
彼に勝てたら、言うこと聞いてあげる。
ヴァルゴのその言葉とともに現れたのは……
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本作最初の強敵と言っていい、ヘル=モスキートだったのです!!
マインとるしあ、エクスプローダーとハルバート、そしてブロンコマスクとヘル=モスキート。
本作における最強にして最凶の3組6名の殺し屋たちが敵味方入り乱れ、争うことになる最終決戦……!!
果たして誰が生き残るのか、誰が死んでいくのか?
激動のクライマックスが幕を開けるのです!!



と言うわけで、完結を迎える本作。
殺し屋同士の戦いと言うことで、誰が死に、誰が生き残るのかは全く予想できません。
ひろしという治癒能力の持ち主はいますが、それにしても限界はあるわけで。
山本先生描くストーリーは、いつだれがどこで死んでもおかしくはありません。
ともすれば、生き残るだろうと誰しもが思うキャラもコロッと死んでしまってもおかしくはないのです。
血を血で洗う間もない激戦はどんな結末を迎えるのか。
そこに安らぎはあるのか……
そのフィナーレは、必見です!!

そのデンジャラス極まりない物語は、流石山本先生と言うほかないものでした。
予測不可能な展開の連続は、最終巻となる今巻でも全く緩みません!
最後の最後まで驚かされること必至、そしてそれでいて後を引く最後のコマは引き込まれること必至ですよ!
そしてD.P.先生も最後まで気合の入った作画で盛り上げてくださいました!
どんなに活躍したキャラでも、どんなに人気のあるキャラでも容赦ない目に会う様を容赦なく描ききった先生の力も、本作には欠かせないものでした!!
二人の気持ちの入ったおまけページもばっちり楽しませてくれますよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!