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今回紹介いたしますのはこちら。

「かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~」第7巻 赤坂アカ先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。


さて、生徒会の活動が終わってしまった前巻。
このまま活動が終われば、クラスの違うかぐやと白銀は会う理由もなくなり、二人の関係は自然と消滅してしまう。
そんな寂しさから、とうとう取り繕うのも忘れたかぐやは、白銀に会長を続けてほしいと懇願。
そして同じ思いを抱いていた白銀はその言葉を受け入れ、再び生徒会長に立候補したのでした!!



生徒会が解散し、選挙活動に入ってはや3日目。
生徒会と言う接点を失ったかぐやと白銀は一度も会話を交わすこともなく……文字通り、何事もない日々が3日間すぎていきました。
そのころには、かぐやはもう……なんだかずんと沈みかえってしまっていました。
それがなぜなのかは、一連の事情を知る早坂からすれば一目瞭然。
そんなになってしまうなら会いに行けばいいのに、とかぐやに言ってみるのですが、かぐやがすんなりそれを受け入れるはずもありません。
なにせ腕に縋りついて、会長は会長がいい、とお願いするという告白まがいのことをしてしまったかぐや。
これで自分から会いに行ったら、まるで自分が会長に会えずに寂しいみたいじゃないか、と言うわけです。
その返答も予想していた早坂は、もう思うように生きたらいいですよ、と適当に流す始末。
かぐやはと言えば、むしろ白銀のほうが自分に会えなくて寂しがっているんじゃないか、放課後あたり告白しに来る可能性だったるんじゃないか、とほとんどゼロに近い可能性を謳って現実から目を背けるのでした。

一方の白銀はと言いますと。
かぐやと会えなくて寂しい、と言う気持ちはないわけではないのでしょうが、とにかく受け入れたお願いを果たすために選挙戦を勝つ、と言うことに全力を傾けていました。
なんだかんだ有能な(ところもある)千花との作戦会議で持ち上がってきたのは、「応援演説を誰に任せるか」と言うポイントでした。
外部からの入学である白銀の再選を良く思わない、純学院生が一定数いるのは前回の選挙からも明らか。
その純院生徒を黙らせるためには、そちらの方面にも人気のある、カリスマ性のある人物に応援してもらう、と言うポイントを欠かすことはできないでしょう。
そんな人物は……幸運にも、知り合いに壱名存在します。
そう、千花……ではなく、かぐやです!!
奇しくもかぐやの妄想通り、白銀は自分からかぐやに会いに行かざるを得ない状況になっていたのでした!!

かぐやの教室にやって来た白銀ですが、やっぱり彼も入りづらい様子。
他のクラスに入るというだけでもちょっとハードルがあるというのに、話しかける相手が久しぶりにあうかぐやなのですからそれもそのはず。
教室の前でもじもじしておりますと、普通の生徒の皮をかぶった早坂がここ外ばかりに話しかけてまいりました。
彼女の自然なサポートのおかげで無事かぐやを呼び出すことができる……と思いきや、早坂は大声で「会長が大事な話があるって!」と周りに喧伝するかのような剣幕でかぐやを呼ぶではありませんか!!
とたんに教室はざわつき始めます。
会長がうちのクラスに来るのは初めてだ、生徒会も解散しているから生徒会の用事なわけがない。
まさかロマンス的な……?
そんな生徒たちの声も知らず、白銀は駆け寄ってきたかぐやにこんな言葉をかけてしまいます。
俺達のこれからについて話がしたい、放課後校舎裏に来てくれ。
……もちろんこれはこれからの生徒会選挙の方針について、と言う意味なのですが……その大事な部分が省略されてしまっては誤解を招かないわけがありません!!
さっさと帰ってしまった白銀はその後、白銀とかぐやについてあらぬ(?)話がどんどん膨らんでいってしまったことを知る由もなく。
お嬢様・お坊ちゃま方が日々勉強に明け暮れるこの学院の中で突如降ってわいた大型ラブロマンスは盛り上がりに盛り上がり、一気にSNSなんかで大拡散!!
放課後の二人の待ち合わせ場所には
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大勢の人物が潜み、その様子をうかがうとんでもない一大イベントになってしまっていたのでした!!

白銀が気がついた時には時すでに遅し。
もはや告白する、みたいなムードはいかんともしがたいものになっていました。
千花は千花で何にも気が付かず、早く応援演説のお願いを知ろと白銀をせっつくばかり。
白銀は悩みます。
ここで普通に応援演説を頼みたい、なんてお願いすれば、周りのギャラリーはものすごく落胆することでしょう。
それだけじゃありません。
逃げた、女の子に恥をかかせた、などと心ない言葉を浴びせかけられ、選挙戦の敗北につながってしまうかもしれない……!!
一人絶望する白銀、それとなくこの場を離れるために、かぐやになんだかギャラリーが多いみたいだな、と声をかけるものの、乙女モードに入ってしまったかぐやは、私は気にしません、と伏し目がちに答えるだけ。
そこに輪をかけて、千花が私じゃなくてかぐやさんを(応援演説に)選んだんでしょ、しっかりしてくださいよ!と声をかけてくるのですからもう……
かぐやの方はもう完全に、告白されるものだと思っているかのような、かわいらしい笑顔を向けてくるばかり。
その顔を見ると、白銀の脳裏にこんな考えまで浮かんできました。
四宮かぐやに告らせたい、身分の違うかぐやと対等に付き合うには向こうから告白される必要があると思っていた、でももう言い訳ができないほどにかぐやのことが……
もういいんじゃないか、普通に告ったって。
……そして、白銀は決心しました。
四宮、俺は、俺は……!!
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お前に応援演説を頼みたいんだが。
……耳元で、そう囁くことを……
そりゃそうです、勢いで告白できるくらいならこの漫画は7巻まで続いてはおりません。
かぐやはものすごくがっかりした顔をしましたが、ため息を一つ突くとすぐに白銀の耳元でこうささやき返したのです。
いいですか会長、私は会長の願いにはちゃんとこう答えるんですから。
演説のお願いだろうと、なんだろうと。
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はい、喜んで。



と言うわけで、なんだかんだと収まるべきところに収まって始まった選挙戦。
もうだれがどう見ても両想いな二人でございますが、やっぱりどちらが先に告白するかと言うところは重要なようで……そして何よりも時と場面と言うのは大事で、なかなか二人がきっちりくっつくことはなさそうです!!
ともかくこれで、千花やかぐやとともに選挙を戦う形にはなりました。
この後本格的に選挙戦が繰り広げられていくことになるわけですが……
キッチリ選挙を行えば白銀の勝ちは動かない……と言いたいものの、そのライバルもなかなかに強力!!
ザ・マジメさんと言った性格の美少女、伊井野ミコが対抗馬として頭角を現すのです!!
彼女はまじめすぎるきらいはあるものの、その真面目さはこの学院にとってプラスに作用する可能性も捨てきれません。
白銀は正攻法で、そしてかぐやはその裏の顔を持つ勝手の選挙戦を繰り広げていくわけですが……
最後に笑うのは誰になるのか!?
蚊帳の外っぽい石上の出番はあるのか!?
そんな注目の要素も満載の選挙編、怒涛の勢いで今巻中に決着を迎えます!!

そしてもちろんいつもの二人のポンコツなすれ違いも収録。
通常運転の日常も少ないながら楽しめますので、ご安心くださいませ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!