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今回紹介いたしますのはこちら。

「超人戦線」第6巻 原作・青山広美先生 漫画・山根和俊先生 

秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行です。

さて、カーボネイトとして復活した歴史に名だたる天才たち、セブンズと対決することとなってしまったリンジ達。
FEEたちの持ち掛けてきた最大のゲーム、初戦の重力を自在に操るアイザック・ニュートンとの戦いは、リンジが辛くも勝利を収めることができました。
続く第2戦は、進化を操るという男、チャールズ・ダーウィンVS鉄を操る超能力を操るマジシャン、ミッチー!
その対決の行方は……?


進化を操り、セラミックの羽根を持った蝶を生み出したチャールズ。
その蝶の羽根による攻撃によって、ミッチーは左手の指を四本切断されてしまいました。
命のやり取りをするこのゲームの中では、この傷は大きなダメージではあるものの、勝負を決する決定的な行で気ではありません。
ですがミッチーは、この攻撃に対して並々ならない怒りを抱くのです。
マジシャンに取って、指は命よりも大切なもの。
ずっとマジシャンとして成功する夢を追いかけ続けてきて、ようやくその夢をかなえたミッチー……
その夢を奪われてしまったことに、怒り心頭!!
今にも噛みつかんばかりの燃え上がるような敵意をぶつけるミッチーを前にしても、チャールズは笑うのです。
弱者は淘汰され、強者が生き残る、俺が進化論で提唱した通りだ。
勝ち誇るチャールズですが、ミッチーはおめおめと淘汰されるつもりなどみじんもありません。
自分が弱者と決まったわけじゃない、ファンシー・ミッチーのメタルマジックはここからが本番だ!と、その能力を全開にしたのです!!
ミッチー得意の、周囲の鉄を針状にして相手に飛ばすアイアン・ヘッジホッグを放つのですが、この攻撃はチャールズもさんざん体感済みです。
再びセラミックの蝶を放ち、アイアン・ヘッジホッグをいともたやすく切断し、逆に攻撃に転じてきました。
とっさに手足を折りたたんでガードの体勢を取るミッチーですが……セラミックの刃の前には防御行動など何の意味もなかったのです。
直後……
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ミッチーの四肢は切断されてしまいます……!
なすすべなく地面に転がるミッチー。
もはや彼女には、立ち上がる足も、降り上げる腕もありません。
もはやこうなっては死を待つばかり……
チャールズは勝利を確信し、アイザックに仇を討ったと報告するのです。

流れ出る大量の血液で、もはや意識も保てなくなり始めているミッチー。
ですが、ミッチーはそれでもまたあきらめないのです。
チャールズは、目の前で驚くべき光景を目の当たりにすることとなりました!!
ミッチーの傷口で何かが蠢きだし、見る見るうちに腕や足が生えてきたのです!!
驚くばかりのチャールズ、目の前で深紅の手足を生やした事実に戸惑います。
彼女に組織を再生するなんて力はないはず……
ですが、事実として、ミッチーは失われた腕と足を生み出し、立ち上がっているのです!!
ミッチーはチャールズにこの手足の正体を明かしました。
メタルマジックイリュージョン、「ブラッド・スティール・フィンガー」!!
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そう、血液にはヘム鉄、亜鉛、銅といった金属元素が含まれている……その金属を操り、血を肉体の代わりとしたのです!!
チャールズが、ミッチーの起死回生の作戦に戸惑った一瞬の隙をつき、ミッチーはチャールズの胸を貫きました!!
次は脳天だ、ととどめの一撃を放とうとしたのですが、チャールズはとっさに蝶を放って反撃!!
ミッチーも同じ轍は踏みません。
とっさに放置されていた冷却ガスのボンベに穴をあけ、蝶に噴射!!
金属をたやすく切り裂く蝶と言えども、生きている虫である以上、超低温に耐えられるはずもなく……
難なくミッチーは蝶を駆除したのでした!!
一転して攻勢に出たミッチー……のはずでしたが、視線を移すと、そこにチャールズの姿はありません。
彼らセブンズは、カーボノイド。
普通の人間よりもはるかに耐久力が高く、首を落とされでもしない限り簡単には死なないのです!
だったら今度は首をすっ飛ばしてやる、と吠えるミッチー。
ですが、チャールズはその前に一つ聞きたいことがあると言ってきました。
それは……「アトラス」について、です。
FEEを倒す手段があると、リンジたちに接触してきた謎の存在、アトラス。
セブンズは、リンジたちはアトラスのしずによって北に向かっているという事実はつかんでいます。
ところが、アトラスの正体に関してはFEEたちですらわからない、想定外の存在なのだとか。
一体アトラスとは何者なのか?
その情報を流すと約束すれば、進化の力を使って手足を再生してやってもいい……
つまるところ、スパイになれという提案です。
確かにこの手足を付けたままでは、今までのマジしょんの生活は続けられないでしょう。
その現実は、ミッチーもよくわかっています。
ショックを隠し切れないミッチーに、チャールズはさらに甘い言葉を囁くのです。
俺はお前を敵として殺すのは惜しいと思っている。
ゲームの中で限られたの上欲を最大限に活用し、欠損した肉体すら武器に変える。
生存競争に勝つための進化を遂げたお前は生命として優秀で強く美しい。
お前の仲間たちはいずれみな死ぬ。
優れた生命だけが生き残り、進化の幕を開くのさ。
人類の新たなステージに立ちたくはないか?
一緒に進化(エボリューション)しようぜ!!
……失った体を取り戻し、カーボネイトたちのような真価を遂げる。
確かに魅力的な提案ではあるかもしれません。
ですがミッチーの答えは……当然のNO!!
人々に楽しんでもらうためにマジシャンになった、マジックで夢を与えるのが生きがいであるミッチーにとって、人々の夢を奪って生き残ろうとするような行為が許せるはずもないのです!!
チャールズは、残念だったよと言いながらも、またすぐに新たな進化を遂げた声明を生み出します。
ミッチーの足元に次々と頭を出す……キノコ。
そのキノコが外皮を破り、何かをまき散らした瞬間のことです。
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のどを焼くような匂いとともに、ミッチーの深紅の手足がドロドロに溶け始めたではありませんか!!
これこそチャールズの、対ミッチー用最終兵器。
細胞内で塩酸と硝酸を合成し、猛毒「王水」を作りだして噴出する史上最強の毒キノコを前にして、ミッチーは今度こそ打つ手なし……?
猛毒の桐の中を逃げ惑うミッチーに勝機はあるのでしょうか。
チャールズVSミッチー、決着は間近です……!!


というわけで、
VSセブンズ編が繰り広げられていく今巻。
今巻ではこの第2戦、チャールズVSミッチーの他、第3戦も開幕!!
戦うのは無の境地に達した剣士・佐々村と……哲学者・ゼノン!!
ニュートンならば重力、ダーウィンならば進化と、それぞれの研究成果に根差した能力を持つセブンズですが、ゼノンの持つ能力とは一体?
少なくとも簡単な相手ではないことだけは確かなゼノンを前に、佐々村は勝利を収めることができるのでしょうか!!!
さらに新たなセブンズ、ミコも登場。
ワイヤーガール・アーシャと対峙することとなるミコですが、その正体は……!!
敗北は死を意味するこの戦い。
最後に残るものは誰なのでしょうか!!
まだまだこの戦いは続くのです……!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!