本日紹介いたしますは「団地ともお」です。
小学館より発行されているビッグコミックスにて刊行中、そしてこの度新装刊されるビッグコミックスピリッツで好評連載中の作品ですよ!

作者の小田扉先生はモーニングでデビューした後、実に様々な雑誌で作品を発表している漫画家で、その独自の作風は不思議とグイグイ引きこまれてしまう特異な素晴らしさなのです。

さてこの「団地ともお」は巨大な団地に住む小学生、木下友夫がその小学生らしい馬鹿を繰り広げる毎日を淡々と、面白おかしく、そしてドラマティックに描いている漫画です。
舞台のほとんどはともお自身の住む団地周辺。
ですがその内容は実にバラエティに富んでいるのです。
主な物語はともおと個性豊かな友人達の日常を描いています。
自分達のオリジナル遊びを作り出して没頭したり、楽しみにしている作中連載漫画「スポーツ大佐」の展開におどろいたり、秘密基地を作ったり、くだらない発明をして悦に入ったり、プロ野球選手に出会ったが知らない人だったのであんまり嬉しがらなかったり……とにかくあまり賢くない小学生ともおの日常が繰り返されるわけです。
ですが、時としてまったく傾向の違う物語が入ったりもします。
団地中に慕われていた老人が死に、その双子の兄がともおたちに勘違いされ声をかけられ、人格者であった弟と自分のすさんだ性格の違いに葛藤する話。
ともおの担任教師の恩師が死を前にして人生への問いを投げかける話。
仕事に希望の持てないセールスマンがともおとの会話を通して見方を変える話。
死の間際に霊となって親友であるともおの姉に会いに来た話……
などなど、不意打ちのように考えさせられる話、ホロリと来る話などが散りばめられており、読むものを退屈させないのです!
もちろん先日発売されたばかりの第12巻もギャグありホロリありで大満足間違いなし!
今巻も委員長は萌えるよ!

これが小田先生の持ち味で、いままでの様々な作品にも随所に見られる特徴と言えるのではないでしょうか。
その深い味わいをもつ小田先生の集大成とも言えるこの「団地ともお」。
日常ギャグに様々なエッセンスが入っているという作品の性質が性質だけに魅力を伝えるのが難しいのですが、本当に面白い作品です。
ぜひとも読んでみてください!
最新第12巻は大好評発売中です。
本屋さんにレッツ・ラ・ゴー!


団地ともお 12 (12) (ビッグコミックス)
小学館
小田 扉

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そういえば劇中漫画「スポーツ大佐」がNHKでアニメ化されているようです。
不定期だしBSだし見た事はありませんが……
今各局で様々放送している日常アニメですが、それらと比べてもまったく遜色ない面白さだと俺は思います。
今からでも遅くない!!
NHKさん!「団地ともお」本編を是非アニメ化してください!!!