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本日紹介いたしますのはこちら、「青空にとおく酒浸り」第7巻です。
徳間書店さんのリュウコミックスより刊行、コミックリュウにて連載されています。

作者は安永航一郎先生。
本作は「安永航一郎」のテーマで紹介記事をまとめておりますので、あわせてご覧ください。

さて、色々あってほとんどマイクロマシン化してしまった篠。
菌類の特性がでてきているため、臭いに良くも悪くも敏感になってしまったりと色々変化が現われましたが、何よりやばいのは小朝の父にベタぼれ状態になってしまったこと!
なにせ彼はいろんな意味で野獣そのものですから、下手すればすぐにでも篠は「お母さん」になってしまうかもしれません!!
そんな中、篠を「蟲籠り」だといって襲ってくる謎の女性、尻神楽が登場。
篠の体に住むマイクロマシン、ケイソンを無効化するお香を持つ彼女の目的は一体!?

思い悩んだ結果、篠は男性婦警のマルセイユさんにアドバイスを求めることにしたようです。
ですがどう見てもクズな小朝の父も、自分をを女にしてくれたマルセイユからすればいい男といえるわけで。
迷わず胸に飛び込んで行け!!と悪夢のような一押しをするのでした!!

このままでは篠は小朝のお母さんになってしまいます。
その事実はともかくとしても、今の篠は以前の篠からすれば明らかに変。
色々やってしまった後、正気に戻ったら篠はどうなってしまうことか……!?
そのことを考えると、新しいお母さんを欲しがっていた小朝でも流石に危機感を感じてしまうのです。
ですがそんな篠の状況は、ジンからすると正常なんだそうです。
マイクロマシン的に考えると、強い個体に惹かれるのは当然。
しかも小朝の父は体の中が薬物とか咲けとかでアレな為にマイクロマシンを受け付けない体でして、そうなればマイクロマシンと適応している篠と適応しないながら強力な肉体を持つ父の、両方の長所を併せ持つ子供を作って移住したい……と考えるのも当然の帰結のようなのです!!

そんなマルセイユと篠のやりとりを見ていた小春とジン。
こうなったら残った手段は一つ、父と篠が出会う前に篠を正気(?)に戻すしかありません。
よし、やるか!と気合を入れる小春ですが……そこにやってきましたおやじさん。
篠とマルセイユがあっていた公園で行っていた炊き出しの臭いをかぎつけ、ただでたらふく食べられると出向いてきたのです!!

野獣のような父と、そんな彼にベタぼれモードの篠。
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二人はあっという間に意気投合し、すぐに最後まで行ってしまいかねない感じになってしまうではないですか!!
うわぁもうどうしようもないかも……
そんなムードも漂うその瞬間
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なんとマルセイユが背中から刃物で一突きにされてしまったではないですか!!
さらにその瞬間、篠の背後にも刃物を持った男が出現したのです!!
ですがその男は、いろんな意味で野獣の小春の父があっという間に蹴っ飛ばし、ボコボコニしてくれました。
マルセイユを一突きにした男も、マルセイユ自身の反撃によって首をゴキッとやられてしまうのですが……やはりマルセイユの体は重症!
無理して反撃はしたものの、このまま放っておけば程なく死んでしまうであろう大怪我も大怪我なのです!!
ここはマイクロマシンの力を使って治療する他ないでしょう。
小春は知り合いにクロレラなどのジンの栄養になる物を買ってきてもらい、エネルギーを補給しながらマルセイユの治療に専念。
そして篠はその暴漢達と戦うことになるのです。
この暴漢、人数がかなり多いようで。
この大人数を率いているのは……あの尻神楽でした!!
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尻神楽とその一団は、蟲籠りと認定された篠を消すために、そして目をつけていた小朝と小朝の父を手に入れるためにやってきたようです。
そしてマルセイユは相当腕が立つため、篠と協力されては厄介だと言う理由で先に無力化したんだとか。
篠はさっさとみんなから手を引いて帰れと罵りますが、尻神楽ももちろんあっさりひくわけがなく。
結局は勝負に勝った方がアレコレ総取りだと言うルールの元戦うことになったのでした!!

高枝切りバサミをふるって襲い掛かってくる尻神楽。
篠は徒手空拳でそれを迎え撃つのですが……その戦いには、例の暴漢達も割り込んでくるのです。
普通ならば、ただの人間がマイクロマシンに等しい存在の篠にかなうはずがありません。
それなのに暴漢たちは、篠が攻撃をかわすたびにそのかわした先に別の暴漢が回りこんでいる、というコンビネーション取れまくりの攻撃パターンで篠を苦しめるのです。
実はこれにはからくりがありました。
依然会った時にはマイクロマシン保有は無いと判断された尻神楽。
ですが彼女が戦いの前にたきまくったお香の煙を解して、この大勢の暴漢達を一体の生物のように操っていると言うのです。
つまり彼らは、全体でひとつのマイクロマシン集合体と同じ!!
と言うことは、篠VS尻神楽with暴漢ズは、1対1のマイクロマシン同士の戦いと言うことになり……
そこに小朝たちが割り込むころはできない、と言うことになるのです!!
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なんだかんだいって篠は修羅場を潜り抜けてます。
暴漢達をがんがん倒してのけ、後4人ほどにまで人数を削りました。
ですがいくら彼女が強くてもスタミナは無尽蔵ではありません。
このままではやがてその体力の消耗が響いてくることは間違いないでしょう。
そんな勝負を左右する一手を放ったのは、なんと篠の脳内に同居を始めたブラック篠だったのです!
ちょこっと篠の左手の使用権を借りて電話をかけたかと思うと、それを小朝にパス。
そして小朝の口を借りて陣賀なにやらその電話口に呟いたかと思うと……
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やがてその場に以前(第4巻参照!)戦ったマイクロマシンパンダが駆けつけてきたではないですか!!
そしてそのマイクロマシンパンダの体に、篠の体からマイクロマシンの通信などに使われる管がでてきてドッキング!!
程なくすると
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パンダの中からブラック篠が出現したではないですか!
どうやらパンダ内のマイクロマシンを使って肉体を再構成したようです!!
そして見事なコンビネーションでまた暴漢を片付け、残ったのは尻神楽とトイレのぐっぽんを武器にした女性暴漢(?)だけになりました。
篠とブラック篠は、マイクロマシン的には同じ存在なので、1VS1という図式は変わりません。
ですが体の数はこれで互角、一気に篠有利……と思いきや、尻神楽たちも「人数が減れば減るほど個体の強さが増す」と言う特性を持っているようで。
マイクロマシン的には1VS1、体の数的には2VS2。
果たしてこの戦いの結末やいかに!?

というわけで、篠VS尻神楽戦がたっぷり収録された今巻。
本巻はもう本格的にバトル一辺倒でして、安永先生らしい下品極まりない(褒め言葉)ギャグはやや控えめ。
ところどころにギャグをはさんでくるところは流石ですが、やっぱりメインはバトルと言うことになってくるようです!!
本作でもちょこちょこと繰り広げられてきたマイクロマシンのバトルですが、文字通り「身を削る」ような戦いは今巻でも健在。
死と隣り合わせの、手に汗握る白熱の戦いが楽しめますよ!!

VS尻神楽編決着の「青空にとおく酒浸り」第7巻は全国書店にて発売中です!!
前巻から1年を待たずして刊行と、思ったよりも早く発売された今巻。
この調子で、いい感じに続巻の刊行をお願いしたいところですね!!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!


青空にとおく酒浸り(7) (リュウコミックス)
徳間書店
2012-10-01
安永航一郎

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