本日紹介いたしますのはこちら、「とめはねっ!鈴里高校書道部」第6巻です。
小学館さんのヤングサンデーコミックスより刊行、ビッグコミックスピリッツにて隔週連載されています。
作者は河合克敏先生。
本作の紹介は「とめはねっ!」のテーマにてまとめておりますので、よろしければそちらもご参照くださいませ。
さて、第5巻でひろみが「書の甲子園」の秀作賞を受賞しました。
その表彰式に書道部全員で行こうということになるのですが、なにぶん弱小部ということで部費だけでは資金が足りません。
そんなわけでおのおのバイトをして旅費を溜めることになったのですが、縁が宮田に誘われて再び働くことになった蕎麦屋にたまたま望月も働きに来ていて……
と言う感じで始まる第6巻。
大晦日と言うことで、蕎麦屋はまさに戦場と化していました。
縁は出前を任されるのですが、土地勘の無い縁は当たりのよく見えない夜ということもあり、1軒目からいきなり迷ってしまいます。
20分以上迷ってしまってようやくたどり着いた1軒目、蕎麦はのびきってしまっており縁は平謝りします。
ところがその家、たまたま以前世話になった大書道家、三浦の自宅でして、書の甲子園の表彰式に行く資金を溜めるためバイトしているという事情を聞いてのびきった蕎麦に快く代金を払って激励してくれるのでした。
なんとか1軒目を終わらせた縁ですが、なんと40分もかかってしまっていました。
このままでは50軒ある出前が終わるわけもありません。
そこで望月が配置換えを提案。
遠距離の出前を自分が自転車で運び、土地勘が一番ある宮田が徒歩で近所の出前、そして客足の落ち着いてきた店の応対を縁がすると言うことになりました。
この割り振りはピッタリとはまり、50軒の出前も無事完遂、店内の接客も問題なく終わるのでした。
時は飛んで2月。
無事路銀を稼いだ書道部の面々はそろって書の甲子園の表彰式が行われる大阪へと向かいました。
泊りがけでいく旅路の1日目、さっそく展示作の見学にやってきた面々。
そこに飾られていた最高の賞、文部科学大臣賞を受賞した一条と言う人物の書をみた縁は
そのすばらしさに圧倒されてしまいます。
そして2作ある文部科学大臣賞受賞作のもうひとつはかな文字の作品で、ひろみはこちらのほうが気に入った様子。
ですが望月ははっきりあっさりとかな文字のほうの受賞作が、読めないし何が良いかわからない、と発言!
しかもそのすぐ後ろには当の受賞者がその話を聞いていたのです!
大槻と言うその受賞者は、かな文字を書いてみたいと言うひろみにかな文字と漢字は別物で、指示する先生からしてかな専門の人物でないと上達は難しいと発言。
さらに望月のさっきの発言を捕まえ、読める読めないだけでいい字か判断するのは浅はかだと言い放つのでした。
その後観光なんかを楽しみ、特にラブラブフラグの立つイベントなんかも無く翌日の授賞式を迎えます。
長い長い授賞式が終わったあと、文部科学大臣賞を取った一条の顔をまじまじと見つめる望月は突然彼に声をかけたではないですか。
なんと彼、以前は神奈川に住んでおり、彼が転向する直前の6年前に望月にラブレターを出した人物だったのです!
一条と望月が旧交を温めた後、団体優勝をおさめた一条の豊後高校と挨拶をする鈴里高校の一同。
しかし豊後高校の面々は部員数5名の鈴里高校をどこか見下すような態度をとるのです。
さらに来年は頑張って団体優勝を目指す!と意気込んだ望月にあきれたような態度をとって適当な励ましを返してくるのでした。
そんな失礼とも取れる態度を取ったのにはやはりわけがあります。
豊後高校は毎日4時間、休日はほぼ一日中という壮絶な練習量をしているのだそうで、これくらいの練習をしもしないで優勝を語るのは身の程知らずもいいところ……ということだそうで。
たしかにそんな立場から見れば一笑に付したくなるのも解らないではないのですが……
この授賞式であった出会いや事件を経てひろみと望月に大きな転機が訪れます。
その2人に引っ張られるように縁も新たな一歩を踏み出し、物語は新展開を迎えるのです!!
と言うわけでほぼ一冊を使って展開する授賞式編。
今まで優等生的スタンスでひたすら真面目に活動してきたひろみが自分から目標を作り出して行動を始め、さらに望月が今まで以上のただならぬやる気をたぎらせました。
縁も恋のライバル(になりそうな)一条の登場に気が気ではなくなって落ち込むのですが、その望月の決意やひろみの意欲に当てられて発奮!
やっと能動的な活動をはじめ、主人公っぽさも出てきました!
そんな明確な目標が出来た物語本編に加え、一条が加わってよりややこしくなりそうな連載関係も要注目!
それでもドロドロしないさわやか振りは河合先生の作風ならではですね!!
新展開で大きく物語が動く「とめはねっ!鈴里高校書道部」最新第6巻は本日発売です!!
TVドラマも本日09年1月7日から毎週木曜20時放送と言うことで、まさに今が旬!
未読の方もこれを機会に読んでみるのもよいのではないでしょうか!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!